召喚(喚起)儀式の舞台の製作 : 「魔法円」と「三角形」

召喚作業を行う場所を決めます。「魔法円」と「魔法三角形」とを設置した時の最大の長さは [ 4m ] を超えるため、もし部屋に設置する事を考えているのであれば、予め、余裕を持った大き目の部屋を用意するようにして下さい。魔術を行う専用の部屋、または場所がある人はそこを利用しても良いでしょう。次に、「魔法円」と「三角形」とを製作する前にその場所に対して「追儺の儀礼」を行い、場を「祓い」ます。この「追儺の儀礼」には通常「五芒星の小追儺儀礼」を用います。(「五芒星の小追儺儀礼」については「魔術の基礎儀礼 : 五芒星の小儀礼」を参照して下さい。)

「五芒星の小追儺儀礼」を行い、場の「祓い」を終えた後、悪魔を召喚をする舞台である「魔法円」と「三角形」とを描きます。「魔法円」「三角形」の詳細は以下のようになっています。

これらを描く際に用いられる道具としては…チョーク、石灰、色つきの砂、短剣や剣(で刻む)など…他にも色々なものが考えられますが、ここでは道具についての指定が特にされていないため、どのようなものを用いても構わないものと思われます。自分の使えるもの、または使い易いものを選ぶと良いでしょう。

魔法円

魔法円は東西南北の方角を正しく合わせ、指定した色を用いて描くようにします。図を見ながら言葉なども間違えずに完成させて下さい。

蛇の中に書いてある言葉はヘブライ(ヘブル)語です。このヘブライ語は英語などとは違い右から左へと綴られます。この「魔法円」で言うと、蛇の頭から始まり尾が終端となります。蛇の中のヘブライ語は英語では次のようになります「魔法円の蛇の中に書かれたヘブライ語の英語訳

術者はこの魔法円の中に入って呪文の詠唱などの召喚・喚起作業を行う事になります。この円はその際に術者を悪魔達から守るための謂わば結界となっています。そのため、術者は召喚(喚起)作業を始めたらそれが完全に終わるまで、どのような事があってもこの円から出ないように気を付けて下さい。

ソロモンの魔法三角形

この「三角形」は悪魔を拘束するものです。悪魔に命令をする時は必ずこの「三角形」の中に悪魔を入れ、そしてそれから命令をしなければなりません。

「三角形」を設置する方位については下記の「NOTE ― 1」を参照して下さい。

NOTE ― 1

三角形を描く方位については文中に「この三角形は悪魔が属する四方へと置かれる事に注意せよ」とありますが、しかし「悪魔が属する四方」については「ゲーティア」の中では詳しく記されおらず、更にその解釈や説明なども見当たりません。悪魔によってはその属する方位が書かれている者もいましたが、それは全体から見て僅かであり、殆どの者については書かれおらず、また、他の資料に目を通しても、やはり多くの悪魔については不明でした。これではどの悪魔の時にどの方位に三角形を描けば良いのか分からないと言う事になります。そこで、ここでは三角形は基本的に「東」へと設置するものとして先に進む事にします。(通例、三角形は「東」へ置くとされている事が殆どなので、ここではそれに倣いました。)「東」は融通が利く方位である事から、(特別な事が無い限り)大抵の場合はこれで問題ないものと思われます。

NOTE ― 2

「NOTE ― 1」で触れた悪魔の属する方位に関する資料があった参考までに書いておきます。資料によると以下のようになっていました。

  • [ 01~18 ] までの悪魔 : 東方
  • [ 19~36 ] までの悪魔 : 南方
  • [ 37~54 ] までの悪魔 : 西方
  • [ 55~72 ] までの悪魔 : 北方

しかし、これは余り信憑性のないもののように感じます。実際に、方位が分かっている数少ない者と比べて見ても幾つかの矛盾が見られます…。

NOTE ― 3

三角形の中には黒鏡や香炉を置く事も出来ます。黒鏡は幻視に用いるものです。香炉は香を焚き、煙の中に悪魔を見るためのものです。

NOTE ― 4

実際には、ここで行う「五芒星の小追儺儀礼」は「魔術の基礎儀礼 : 五芒星の小儀礼」の中で紹介されている以外のものであっても構いません。言ってしまえば種類を問わずにどのようなものでも良いと言う事になります。自分が使い易いものを選択するのが良いでしょう。

また、ここでの場の「祓い」は「五芒星の小追儺儀礼」の後に(それでも十分ではあるかと思いますが)「六芒星の小追儺儀礼」を加えた形で行っても構いません。「六芒星の小追儺儀礼」については「魔術の基礎儀礼 : 六芒星の小儀礼」を参照して下さい。)こちらも幾つかの種類がありますが、ここで用いる「六芒星の小追儺儀礼」についても「五芒星の小追儺儀礼」と同様に、どのようなものあっても構わないでしょう。勿論、紹介しているもの以外でも構いません。

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