五芒星の小儀礼

「五芒星の小儀礼(the Lesser Ritual of the Pentagram)」には「召喚儀礼」と「追儺儀礼」とがあります。どちらも基本となる部分は同じです。「召喚儀礼」の場合には「召喚の五芒星型」を、「追儺儀礼」の場合には「追儺の五芒星型」を用いるようにします。「召喚」「追儺」、共に大抵は「地の五芒星型」を用いて行います。

この「五芒星の小儀礼」は(その他の多くの儀礼もそうですが、)様々な手を加える事が可能であるため幾つもの類似種が存在しています。それらは全体の骨組み部分についてはほぼ同じと言えますが、それ以外の部分に於いては大小の異なりが見られます。ここではそれらの中からの幾つか、基本的であると思われるものを紹介します。(各儀礼の呼び名はこちらで勝手に付けたものであり、呼び分けるための便宜上のものです。)

ここでは汎用性を持たせるために「召喚」「追儺」の指定を行わない形で紹介しています。実践する際にはそれぞれの場合に合わせた適切な星型(「召喚儀礼」の場合には「召喚の(地の)五芒星型」、「追儺儀礼」の場合には「追儺の(地の)五芒星型」)をそれが必要となる箇所で用いるようにします。

GD版

「黄金の夜明け団」の文書(「イスラエル・リガルディー(Israel Regardie)」による)からの紹介です。最も基本的なものの一つであると言えます。以下は原文にこちらで訳を付けたものです(英語が得意ではないので誤訳があるかも知れません)。但し、原文通りではなく、汎用性を持たせるために多少の変更を加えてあります。

クロウリー版

「A・クロウリー(Aleister Crowley)」の『Liber O』からの紹介です。「G.D.版」と殆ど同じであり、これもよく見かけるものの一つです。以下は原文にこちらで訳を付けたものです(英語が得意ではないので誤訳があるかも知れません)。但し、こちらも原文通りではなく、汎用性を持たせるために多少の変更を加えてあります。


この「五芒星の小儀礼」は先にも書いたようにこれら以外にも数多く見られます。そして更には自分で(骨組みを利用して)変化を加える事も可能です。

NOTE ― 1

「五芒星の小儀礼」に関しては(特に指定が無ければ)求められた際にどの種類(G.D.版、クロウリー版…など、更には上記で紹介したもの以外)のものを用いたとしても一向に構いません。自分が使い易いものや自分の使用する(これから行う)様式(体系)に合ったものを選択するのが良いのではないかと思います。勿論、行う作業によっては指定されている場合も考えられます。

NOTE ― 2

場の「祓い」を行う際に「五芒星の小追儺儀礼」に加えて「六芒星の小追儺儀礼」を行うように指示されている事があります。しかし、大抵はそのような場合であっても「五芒星の小追儺儀礼」だけで十分であると思われます。勿論、「五芒星の小追儺儀礼」に加えて「六芒星の小追儺儀礼」を行っても構いませんが、この辺りは個人の判断で省略が可能な範囲であると言えるでしょう。

NOTE ― 3

「五芒星の小儀礼」は英語表記 "the Lesser Ritual of the Pentagram" の頭文字を取って「LRP」とされる事があります。「五芒星の小召喚儀礼」は英語表記 "the Lesser Invoking Ritual of the Pentagram" の頭文字を取って「LIRP」とされる事があります。「五芒星の小追儺儀礼」は英語表記 "the Lesser Banishing Ritual of the Pentagram" の頭文字を取って「LBRP」とされる事があります。

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