召喚(喚起)用の道具の製作 1 : 悪魔のシジル(印形)

召喚する悪魔に対応した「Sigil(シジル)」を製作します。ここで言う「シジル」とはその悪魔固有の紋章をその悪魔に対応した金属に彫ったものです。(正確には「シジル」とは悪魔の紋章自体の呼び名であり、そのため実際に製作するのは「シジルを刻んだ金属」と言う事になります。しかしここではその「シジルを刻んだ金属」の事を単に「シジル」と呼んで扱う事にしました。これは「ゲーティア」の文の中で「シジルを刻んだ金属」の事を指して「シジル」と呼んでいる事から、それに従ったものです。)悪魔によって紋章を刻む金属が違うので、下記を参考に自分の呼び出したい悪魔に対応した金属を確認して下さい。悪魔に対応する金属はその悪魔の属する惑星(= 位階)によって決まります。

[ 惑星と金属 ]
Planet Rank Metal
Sol(太陽) King(王) Gold(金)
Venus(金星) Duke(公爵) Copper(銅)
Jupiter(木星) Prince / Prelate(王子 / 高位聖職者) Tin(錫)
Luna(月) Marquis(侯爵) Silver(銀)
Mercury(水星) President(統領) Copper & Silver(銅と銀)
Silver & Mercury(銀と水銀)
Mars(火星) Earl or Count(伯爵) Iron(鉄)
Saturn(土星) Knight(騎士) Lead(鉛)

以下、補足と説明です。伯爵については「銅と銀の同比率の合金」とされている場合がありますが、惑星と金属の対応から考えて、(表の通りに)火星の金属である「鉄」を使用するのが妥当かと思われます。統領については「水銀」や「水銀と金属の混合物」とされている場合がありますが、これは「銅と銀」、或いは「銀と水銀」の混合で作られるべきものです。

紋章を掘り込む金属は紋章と同じく円形のものを使用するのが最良と思われます。製作された「シジル(印形)」は召喚(喚起)儀式時に術者の胸に胸飾り(Lamen)として付けておきます。(ここでは(『ゲーティア』の本文にないため)触れていませんが、同じ「シジル」を2つ作り、1つを術者の胸に、もう1つを「三角形」の中に置いて召喚作業を行なう事も可能です。その場合も作業手順、作業内容は(「シジル」を2つ作ると言う事と、片方を「三角形」の中に置くと言う事と以外は)「シジル」が1つの場合と変わりません。この先で紹介しているものをそのまま使う事が出来ます。省略しておいて言うのも何ですが…こちらの方が効果が望める方法のような気もします…。)

― NOTE ―

「シジル」は以下のように簡略化する事も可能です。

「シジル」は、本来、金属に紋章を刻んで作るものですが、しかし必要な金属を手に入れるのが困難であったり、金属に紋章を掘り込む作業が上手く行かなかったりなどして、金属製の「シジル」の製作が難航する場合があります。そのような場合には紙とペンを使って簡易版「シジル」を製作し、それで間に合わせると言った方法もあります。

簡易版「シジル」の作り方は、(未使用の)「羊皮紙」を用意して、そこに惑星に対応した色(のインク)を使い呼び出したい悪魔の紋章を書き込むだけです。紋章を書き込む道具は(なるべく)羽根ペンを用います。こちらの方が金属に刻むよりもずっと簡単ですし、経費も低く済ませる事が出来るでしょう。

惑星に対応した色は以下のようになっています。

[ 惑星と色階 ]
Planet Rank Colour
Sol(太陽) King(王) Gold, or Yellow, or Citron(金色、黄色、レモン色)
Venus(金星) Duke(公爵) Green(緑)
Jupiter(木星) Prince / Prelate(王子 / 高位聖職者) Celestial Blue(空色)
Luna(月) Marquis(侯爵) Silver, or Argentine Earth(銀、銀色がかった土色)
Mercury(水星) President(統領) Mixed Colours(混色)
Mars(火星) Earl or Count(伯爵) Red(赤)
Saturn(土星) Knight(騎士) Black(黒)

水星は混色とされていますが、これは代わりにオレンジ色を用いるようにします。

以上は「ソロモンの大きな鍵」の中で紹介されている「羊皮紙を用いた簡易ペンタクル」の作り方を参考にしたものです。

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