魔術の基礎儀礼

魔術の実践に欠かせない基本的な儀礼の紹介です。基礎儀礼は儀式魔術の重要な構成部分ともなっています。以下に紹介するものは必要頻度が特に高いと思われるものであり、故に確実に覚えておくべきものだと言えます。

「五芒星の小儀礼(the Lesser Ritual of the Pentagram)」「六芒星の小儀礼(the Lesser Ritual of the Hexagram)」には共に「召喚儀礼」と「追儺儀礼」とがあります。中でも初心者が最初に覚えるべきものと思われるのは「五芒星の小追儺儀礼(the Lesser Banishing Ritual of the Pentagram)」です。これは儀式の最初と最後とに行われる場の「祓い」として良く用いられるものです。ある程度の「視覚化」が出来るようになった頃から練習を始めると良いかと思います。

「生まれ無き者の儀礼(The Invocation of the Heart Girt with a Serpent, or, The Bornless Ritual)」は神殿を開くための儀礼です。本文中にはありませんが、通常、「五芒星の小儀礼」(と、必要であれば「六芒星の小儀礼)」と)の後に行なわれます。この「生まれ無き者の儀礼」は汎用性のある神殿開封儀礼としてだけでなく、「聖なる守護天使」の召喚を目的とした儀礼として(手を加えた形で)単独で用いられる事もあります。(「生まれ無き者の儀礼」の本文は英文にこちらで訳付けしたものを纏めたものです。英語が得意ではない事から誤訳があるかも知れません。)

「物見の塔の(開式の)儀礼(the Watchtower Ceremony)」、こちらも神殿を開くための儀礼です。本文中では作業後に神殿を閉じるところ(閉式)まで扱われています。この儀礼は先の「生まれ無き者の儀礼」と違い、既に「五芒星の小追儺儀礼」「六芒星の小追儺儀礼」が組み込まれた形となっています。本文中には書かれていませんが、場の中央に祭壇があり、場の四方には(それぞれの方位に対応する)「エノキアンタブレット」がかけられ、「祭壇」の上には「統一タブレット」がある事を前提としています。(「エノキアンタブレット」については「魔術の基礎知識 : エノキアンタブレット」を参照して下さい。)「物見の塔の儀礼」は「監視の塔の儀礼」とも呼ばれます。(「物見の塔の儀礼」の本文は英文にこちらで訳付けしたものを纏めたものです。誤訳があるかも知れません。)

初心者にとって重要となるのは取り敢えずは以上の三つかと思います。

実践者はこれらを行なおうとする前に「視覚化」を行なえるようにしておきます。儀礼の中では「五芒星」や「六芒星」、四方や天使などの「視覚化」が必要となります。当然、「五芒星」や「六芒星」の描き順や、四方、天使などのイメージも確りと頭に入れておかなければなりません。(「五芒星」「六芒星」の種類と書き方については「魔術の基礎知識 : 五芒星型と六芒星型」を参照して下さい。)儀礼の中に出て来る神名については単に口に出して発音すると言うだけではなく、地の底より唸るような声で「振動」させるようにしなければなりません。これは初めは上手く出来ないかも知れませんが、何度か行っている内にコツが掴めてくるものと思います。恥ずかしさを捨て去る事が大切です。

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