必要な道具(魔法円、タリズマン、指輪)の製作

自分が行なう作業に必要な「タリズマン」と「指輪」とを作ります。これはそれほど数がないので予め全て作っておくのも良いかと思います。

『黒い雌鳥』に記載されている「タリズマン」と「指輪」とについては以下のようになっています。( [ 03 ] ~ [ 22 ] までは「タリズマン」と「指輪」とですが、[ 01 ] は円環を作る事が出来る杖、[ 02 ] はこの魔術を行なう資格があるか如何かを試すための円環となっています。「タリズマン」「指輪」とそれ以外とを分けて紹介する事も出来たのですが、『黒い雌鳥』内で扱っている形に沿ったため、このように分かり難い形になりました…。)

[ 01 ] 円環を作る事が出来る杖

[ 01 ] は曲げて円環を作る事が出来る杖であり、その円環の中に入り呪文を唱える事で、行きたいところに行けると言うものです。『黒い雌鳥』の中では老人が中に入り実際に使って見せています。しかし、(文章の表現からして)その他の術に於いてこの円環が使われていると思われるところはなく、全ての術を行なう際にこの中に入って行なうと言う類の円環ではないと思われます。この曲げる事の出来る杖は、何らかの木を材料としていると考えられるため、作るにしても少々難しいのではないかと思われます。ですので、実際に作るのであれば最初から使用時の形である円環状にしたものとして作る事になるかと思います。(或いは、曲がる素材で作ると言う方法もあるかと思います。)

[ 02 ] 審査の円環

[ 02 ] は術者となる者に術を行なう資格があるか如何かを問うための円環です。『黒い雌鳥』の中では主人公が老人の指示によってその中に身を置いています。この円環もその後の場面で使われてはなく、純粋に術者の資格を問うための円環であって、全ての術を行なう際に入ると言う類の円環ではないと思われます。結局、[ 01 ] も [ 02 ] もこの「タリズマン」と「指輪」とを使った魔術を行なうための円環ではないと言う事になります。実際に本文の中で行なわれている魔術も( [ 01 ] の術を除いて)円環に入る事なく行なわれているように読み取れます。この事から考えると、この「タリズマン」と「指輪」とを使った魔術は、この円環に関しては、それを必要としていないと言っても構わないのではないかと思います。

[ 03 ] ~ [ 22 ] のタリズマン、指輪

[ 03 ] ~ [ 22 ] は「タリズマン」と「指輪」とに関するものです。『黒い雌鳥』にある記述では、術者が老人の持つ「タリズマン」「指輪」に類似したものを製作する手段を持っていない場合は、次のようにして製作する事が出来るとされています。

  • 指輪 - ブロンズ(青銅)製で、その上に図の模様を掘り込む。
  • タリズマン - 図の特徴のように絹の布で作る。

更に、それぞれの「タリズマン」については以下のようになっています()。

( 番号は [ No.1. ] ~ [ No.22. ] までとなっています。この内、[ No.3. ] ~ [ No.22. ] までがそれぞれの番号通りの「タリズマン」に対応しているものと思われます。しかし、そうすると [ No.1. ] と [ No.2. ] とについては対応する「タリズマン」がない事になります。(ここでは振られている番号から見て [ No.3. ] ~ [ No.22. ] までを「タリズマン」としたので [ No.1. ] と [ No.2. ] とが余りましたが、「タリズマン」が20種類しかないので何処にタリズマンを割り当てても2つ余る事になります。[ No.1. ] と [ No.2. ] とに「タリズマン」を割り当てたところで他に2つの余りが出ます。)番号から言えば、これは「タリズマン」ではなく、「円環を作る杖」と「審査の円環」とに当たるのですが…原文ではこの辺りに関しては一切触れられていません。仮に、[ No.1. ] と [ No.2. ] とが「円環を作る杖」と「審査の円環」との事であったとしても、それらを布と刺繍とで作ると言うのは如何なのでしょう…。「審査の円環」については原文での記述が少ないため分かりませんが、布に刺繍で作るものではないと思います。また、老人の持っていた杖については、その文章から、きちんとした杖であったように感じられます。幾ら曲がる杖だとは言っても、布製と言う事はないと思います。これが布に刺繍で出来ていたとするならば…何らかの説明が入るのが普通かと思いますが、何も書いていません…。(杖は円状に曲げた状態で使うので、布に刺繍したもので円形を作って代替すると言う事なのでしょうか…。)ここに関しては何が如何なのかはっきりとした事は言えないところです。)

  • No.01. - 白のサテンに金で刺繍。
  • No.02. - 赤のサテンに銀で刺繍。
  • No.03. - 空色のサテンに銀で刺繍。
  • No.04. - 黒のサテンに銀で刺繍。
  • No.05. - 緑のサテンに金で刺繍。
  • No.06. - 菫色のサテンに銀で刺繍。
  • No.07. - 金色の黄色のサテンに金で刺繍。
  • No.08. - 薄紫色のサテンにシルクの濃淡で(刺繍)。
  • No.09. - 黄赤色(ケシ色)のサテンに銀で刺繍。
  • No.10. - 黄色のサテンに黒のシルクで刺繍。
  • No.11. - 暗赤色のサテンに金で刺繍。
  • No.12. - 紺色のサテンに銀で刺繍。
  • No.13. - 薄い灰色のサテンに金で刺繍。
  • No.14. - 薔薇色のサテンに銀で刺繍。
  • No.15. - 金色の黄色のサテンに銀で刺繍。
  • No.16. - 橙色(オレンジ色)のサテンに銀で刺繍。
  • No.17. - 暗い緑のサテンに金で刺繍。
  • No.18. - 黒のサテンに金で刺繍。
  • No.19. - 白のサテンに黒のシルクで刺繍。
  • No.20. - 鮮紅色(サクランボ色)のサテンに銀で刺繍。
  • No.21. - 灰色の白のサテン、濃淡で(刺繍)。
  • No.22. - 赤のサテン、中央は金を用いて、境界線は銀で、そしてサイン(記号)は黒と白のシルクで刺繍。

現実的には「タリズマン」は色の指定を守って紙か何かに書き記したものを使う事になるかと思います。「指輪」も、ブロンズ(青銅)に模様を掘り込んで代替品と出来るとは言っても、それも大変なので、こちらも「指輪」にある模様を金属板に書き込むくらいのもので構わないかと思います(指輪と言うのも大変そうですので)。そして、それを(「指輪」ではないため指には付けられないので)首から胸元に下げるなどして術に臨むような形で良いのではないかと思います。この辺りは個人個人の工夫で乗り切りるようにします。

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