瞑想(メディテーション)

以下、比較的簡単に行える「瞑想(メディテーション)」の方法です。

瞑想のための準備

1日の内で邪魔の入らない時間と空間とを用意します。自分が寛げ、身体に負担のかからない適当な姿勢を取ります。(「瞑想」について書かれている書物をみると、瞑想を行う際の姿勢を指定している場合がありますが、最初は自分にとって楽な姿勢を用いて行うのが良いかと思います。そして瞑想の要領を少し掴んでから「坐法」を用いた瞑想に挑戦するようにします。)香を焚いても構いません。身体の緊張を解き(「弛緩(リラックス)」)、呼吸を整え(規則正しい呼吸を心掛ける)(「四泊呼吸法」)、雑念を払い、心を落ち着け、目を閉じます。これで準備は完了です。

(「坐法」については「魔術の基礎訓練 : 坐法」を参照してください。)

(「弛緩(リラックス)」については「魔術の基礎訓練 : 弛緩(リラックス)」を参照してください。)

(「四泊呼吸法」については「魔術の基礎訓練 : 四泊呼吸法」を参照してください。)

場所と身体との準備が出来たら「瞑想」に入ります。「瞑想」には「能動的瞑想(active meditation)」と「受動的瞑想(passive meditation)」とがあります。

能動的瞑想

「能動的瞑想」の場合は最初に「瞑想」を行う題を決め、それからその対象について「瞑想」を進めて行きます。一つの事に集中して、そこに深く沈んで行くような感覚でしょうか。これには対象を様々な角度から見るために広く構えつつも深く見つめるために細く研ぎ澄まされた意識が必要とされます。瞑想の内容はどのようなものであっても構いません。人間、宇宙、自然、世界、神々…セフィラ、数、惑星、四大、四方…哲学的な事…形而上学的な事…或はもっと簡単に、自分の周りの事や物、夢、日常の何気ない事についてなど…。何について行えば良いのか分からないようであれば、最初は自分(例えば今の自分、昔の自分など)について深く考えを巡らせるのも良いかと思います。これは自己の再認識にも繫がります。また、就寝時であれば、その日に起こった事をその時点から朝まで逆に辿って思い起こしていく「逆向き瞑想」も有効です。途中、何か心に引っ掛かるものがあれば、それについて深く瞑想するようにします。

受動的瞑想

「受動的瞑想」の場合は特定のものに意識を向けずに、単に心に思い浮かぶものを次々に感じ取って行くようにします。自然に浮かんで来るイメージの流れを観察しながら見送るような感覚でしょうか。気を抜くと眠って仕舞う事もあるかも知れませんので気を付けましょう。象徴に対してこの瞑想を行う場合は最初にその対象となる象徴を思考の中にそっと置き、後は同じようにその象徴から連鎖して浮かび上がってくるものを眺めるようにします。

瞑想継続時間

「瞑想」を続ける時間は自由で構いませんが、最初の内は5分~15分程度にし、少し慣れて来たところで15~30分と伸ばして行くと良いかと思います。思考の混乱や雑念の割り込みが見られたら中断するようにしましょう。

瞑想後

「瞑想」の内容は後にノートなどに記録しておきます。そして、「瞑想」時の気分を引き摺る事なく、「瞑想」と日常とをはっきり区別して生活を送るようにします。


「瞑想」は最初は上手く出来ないかも知れませんが、繰り返す内に徐々に熟達して行くものと思って下さい。慣れて来たら多少困難な環境でも「瞑想」が行えるようになるかと思います。

本来の「瞑想」はこれ以上に遥かに奥が深いものです。ここで紹介したのは「瞑想」のほんの入り口でしかありません。上記のような事がある程度出来るようになったら、より上(主体と客体との一体化や無など)を目指した「瞑想」も行うようにしましょう。

( ここで紹介した方法は一例であって、当然、これ以外の形式のものもあります。実際には自分にあった遣り方で訓練して行くのが良いかと思います。)

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