XIX. The Sun (太陽) ― トートタロット
七惑星の「太陽(惑星扱い)」に配属され、ヘブル文字の「レシュ(頭の意)」に対応します。
このカードは「"the Sun, charged with a rose, on a mount vert"(緑色の山の上の、一輪の薔薇をあしらった、太陽)」を表わしています。
このカードは、「新しき永劫」の主である「ヘル=ラ=ハ(Heru-ra-ha)(太陽の息)(「ホルス : Horus」に象徴される太陽の光、エネルギー、「ホルス」)」が人類に姿を見せる際の「太陽」の精神的、道徳的、物質的な諸相を表わしています。彼は光、生命、自由、愛の神です。人類の完全なる解放を象徴しています。
薔薇は「太陽」の影響力の開花を表わしています。
カードの外周には黄道十二宮が正規の位置、東から「白羊宮」が昇り行く配置で描かれています。
この十二宮図は星の女神「ヌイト : Nuit」の身体の子供っぽい描写の一種であり、分化、分類であり、選別された帯(ベルト)であり、無限の空間の我らが淑女(Our Lady)の飾り帯(ガードル)です。
緑色の小山は豊穣な大地を表わし、その形状は天に届く事を切望しているかの様にも見えます。
小山の山頂付近には山頂を囲む様に壁が立ち並んでいます。これは「新しき永劫」を熱望する事が統制の欠如によるものではないと言う事を示しています。
壁の外側には双子の子供がいます。この双子は男性と女性を表わし、永遠の若さ、控えめのない様、無垢などを示しています。
双子は光の中で踊っていますが、その住処は地上です。この双子は人類が到達すべき次の段階を表わしています。そこでは完全な自由が原因、結果となり、「太陽」の光(エネルギー)が地上に新たに到達するとされています。そして古い意味での罪や死の制約は取り除かれます。
2人の足元には「前の永劫」の最も神聖なる表徴である薔薇と十字の組み合わせが見られます。この薔薇と十字は2人が生まれ落ちた母体であり、今も支えとなっています。
この双子は他のカードにも形を変え、幾度も現れているのが見られます。
このカード自体が薔薇と十字の考えの拡張を象徴しています。
カードの上部では「太陽」は12の光線を放っています。「12」は十二宮の数であるだけでなく、最も聖なる古代の神、[ HUA : ファ("he")(5(h)+6(u)+1(a)=12) ] の最も神聖な称号の数でもあります。
十字架は元来、「太陽」に由来するものとして知られています。しかし、常に「4」の数字に結びつけて考える世俗的な法の制約の消滅により、その十字架も制約から解き放たれ、4本の腕はなくなり、創造的なエネルギーが自由に広がり行く事が出来るようになりました。この「太陽(12の光線を放つ太陽)」は解き放たれた十字架なのです。
壁が頂上を完全に取り囲んでいるところから見て、依然、薔薇と十字の術式が地上に対して有効である事が分かります。しかし、以前と違うのは、そこに天上との密接且つ明確な結び付きがある事です。
壁を張り巡らせた小山は薔薇と十字の術式の象徴です。その薔薇と十字の術式は「火」の力で完全な変化を遂げ、「豊かで未知な者」となりました。
小山は緑ですが、いずれは赤くなり、壁は赤から緑、または青に変化するものと思われます。
このような象徴は、文明の進歩によって生じた難題を簡単に偏見を持たずに解決する事が「新しき永劫(ホルスの永劫)」の調整面での大きな進歩の1つに相違ないと言う事を示しています。
番号 | 19 |
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称号 | 太陽 |
生命の樹の小径 | 8 - 9(ホド - イェソド) |
対応ヘブル文字 | レシュ(数価 200 : 配属 太陽 : 意味 頭) |
777 キー スケール | 30 |
カードの意味 | 栄光、利益、富、勝利、喜び、率直さ、真実、無恥、傲慢、虚栄、表明、病気の回復、場合によっては急死。 |