VII. The Star (星) ― トートタロット

トートタロット 大アルカナ ― VII. 星
[ VII. The Star (星) ]
画像引用元 : U.S. GAMES SYSTEMS, INC. 「THOTH TAROT DECK」

十二宮の「宝瓶宮」に配属され、ヘブル文字の「ヘー(窓の意)」に対応します。

伝統的な配置では「星」はヘブル文字の「ツァダイ」でしたが、「トートタロット」では(従来、皇帝に配置されている)「ヘー」との入れ替えが行われています。

このカードに描かれているのは女神「ヌイト : Nuit」です。

このカードにおける「ヌイト」は人間の姿で表わされています。

彼女は乳房のようにも見える2つの杯を携えています。この杯は南極と北極の間にある磁力線を象徴しています。宇宙はここで分解され、極限の元素に分かれます。

右手に持った杯は黄金色であり、彼女はそれを頭上高く掲げ、その「水」(愛(「ヴェヌス : Venus」)のエーテル)を自身の頭に注いでいます。彼女が自分の頭に天空の「水」を注ぐ行為は、種類(区分)の永遠の更新、存在の無限の可能性を象徴しています。

左手に持った杯は銀色であり、彼女は大地のと「水」の接点にその杯から出る命の不滅の酒を注いでいます。この「水」は「ビナー」の「大いなる海」の「水」です。

海と大地の間には「深淵」が存在します。しかし、それは彼女の髪が長く伸びて渦を巻き出来た雲によって隠されています。

右下には豊穣の大地を表わす薔薇があります。これによって、その岸辺にある海が「大いなる海(明るく豊穣なる母(アイマ : Aima))」である事が分かります。

彼女の背景には天球儀があります。そこには7つ(「金星」の数)の先端を持った「金星」が輝いています。「金星」の特質は愛です。

彼女の足元では旧時代の教義が結晶化しつつあります。

天球儀の後方、カードの上部左隅には「ベイバロン : Babalon」の星が見えます。(彼女は「緋色の女 : ベイバロン」でもあります。)「ベイバロン」は「ヌイト」の原形の具象化です。この星からは精神の光が螺旋状の光線として放出されています。

このカードの各所に見られるエネルギーの形は全て螺旋状になっていますが、唯一、銀の杯からの流出だけは直線的特性を示しています。人間が宇宙の美と驚異に全く盲目なのは、この直線性と言う幻覚によるものだとされています。

[ トートタロット 大アルカナ : VII. 星 ]
番号 17
称号
生命の樹の小径 2 - 6(コクマー - ティファレト)
対応ヘブル文字 ヘー(数価 5 : 配属 宝瓶宮 : 意味 窓)
777 キー スケール 15
カードの意味 希望、予期せぬ援助、明晰な幻視、可能性の実現、悪い局面についての霊的洞察力、判断の誤り、夢心地、失望。
カウンター
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