XIV. Art (技) ― トートタロット

トートタロット 大アルカナ ― XIV. 技
[ XIV. Art (技) ]
画像引用元 : U.S. GAMES SYSTEMS, INC. 「THOTH TAROT DECK」

このカードは「VI. 恋人(兄弟)」の補完役、充足役であり、「恋人(兄弟)」にある灰色の卵の隠れた中味を表わしたものです。

十二宮の「人馬宮」と関係があり、ヘブル文字の「サメク(支柱の意)」に対応しています。

「人馬宮」は射手を意味し、このカードは最も単純で素朴な形においての狩猟の守護女神「ディアーナ : Diane」を表わしています。「ディアーナ」は処女神「アルテミス : Artemis」であり、「イシス : Isis」の別の姿でもあります。

「生命の樹」の最後の3つの径(「マルクト」から上方に伸びる径である [ 29(Qoph : Q) ] [ 31(Tau : Th) ] [ 32(Shin : Sh) ] )は全ての色を含んだ虹(Q-Sh-Th)を形作っています。そして「ティファレト(太陽)」と「イェソド(月)」を繫ぐ径に配属されている「人馬宮」が携えている矢は、弓(ケシェト(Q-Sh-Th))の形である虹(「約束の弓」)が携えている矢(クツ)、「虹を貫く矢」であるとされています。

この径は「矢の小径」とも呼ばれます。矢は「イェソド」から放たれ、「ティファレト」に至ります。

「人馬宮」の矢は志向された意志の象徴です。

このカードは「恋人(兄弟)」に表わされている王室の結婚の完成を示します。

「恋人(兄弟)」にあった様々な二重性はここで完全に相殺されています。

黒と白の人物が結合し単一の両性具有者となり、更にその中では髪や手などの箇所における交換が見られます。

緑の長衣では蜂と蛇の両方が見られます。この緑色は植物の成長を象徴しています。

白い手は白いグルテンの入った杯を持ち、黒い手は松毬となり燃える血を吐き出す槍を持っています。

赤い獅子は白く、白い鷲は赤く変わり、共に大きくなり、その重要性を増しています。

カードの下部では「火」と「水」が調和し、混じり合っています。

大釜の中は「太陽」の黄金色をしていますが、これは錬金術的な「火」と「水」の結婚の成果であり、矛盾する要素(「対立するもの」)の混じり合いによるものです。

大釜に見える骸骨や大鴉は継続する生命の先にある死、即ち、「腐敗」を表わしています。

大釜(魔女の大釜、カルドロン)(の腐敗物)からは光が昇っています。これは「腐敗」の結果により発生した多彩な光であり、それは2つの虹を生み出しています。

そして虹はそのまま両性具有者のケープを形作っています。

光の中心には1本の矢が上へと向かい放たれているのが見えます。

両性具有者の後ろには虹色に染まった光背があります。

そこには「VISITA INTERIORA TERRAE RECTIFICANDO INVENIES OCCULTUM LAPIDEM」とあります。これは「大地の深きところを訪れよ。さすれば汝、精溜により秘石を見出すであろう」となります。秘石とは「賢者の石」の事です。

上の文章の頭文字を挙げると、「VITRIOL」となり、それは宇宙の溶剤(硫酸)を意味します。この「VITRIOL」は現代の硫酸塩ではなく、錬金術の「硫黄」、「水銀」、「塩」の均衡の保たれた混合を表わすものです。

[ トートタロット 大アルカナ : XIV. 技 ]
番号 14
称号
生命の樹の小径 6 - 9(ティファレト - イェソド)
対応ヘブル文字 サメク(数価 60 : 配属 人馬宮 : 意味 支柱(つっかい棒))
777 キー スケール 25
カードの意味 諸力の結合、実現、正確な計算に基づく行動。逃亡の方法、手の込んだ策略を用いた成功。
カウンター
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