VII. The Chariot (戦車) ― トートタロット
十二宮の「巨蟹宮」に配属され、ヘブル文字の「ケト(柵の意)」に対応します。
「巨蟹宮」は「月」を支配惑星に持ち、「木星」が「興」となる宮である事から「木星」の影響を受けます。
「巨蟹宮」は「水」の元素の活動宮であり、「水」の元素の最初の激しい奔流を表わします。
「深淵」を跨ぎ「ビナー」と「ゲブラー」とを繫ぐ「小径」に配属されるこのカードは、水(血)(「ビナー」)のヴェール(「深淵」)を通して、人間の力(「ゲブラー」)に作用し、刺激する、天上からの影響力であると言えます。
カードの中の「戦車」は至高なる母の影響を「深淵」下の人間に伝達する乗り物です。
「戦車」の天蓋は「ビナー」の夜の空の色をしています。柱は「テトラグラマトン : Tetragrammaton(IHVH)」の支配する宇宙の四本の柱であり、緋色の車輪は回転運動を起こさせる「ゲブラー」の根源のエネルギーを表わしています。
白と黒の四頭の「スフィンクス : Sphinx」はケルブ(「雄牛」「鷲」「人間」「獅子」)となっています。これは16の副元素(「火の火」~「地の地」までの16)を表わしています。
御者は琥珀色(「巨蟹宮」の王の色階、「ネツァク(金星)」の王の色階でもある)の甲冑に身を包み、偉大なる母(「ビナー」)からの聖杯(「ケト」)を携え座っています。
この御者の使命は「戦車」を進める事ではなく、この聖杯を担う事です。
頭には蟹の羽飾りが付いています。
この者の甲冑の下を見た者は死ぬと言われています。
聖杯は純粋な「木星」の色であるアメシスト(「木星」の宝石)で作られています。その中央部では血が輝き、回転する光線を発しています。この血は「志願した犠牲」の血であり、暗闇の中の血(光)を象徴しています。光線は回転する事によって「木星」的要素を強めています。
番号 | 7 |
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称号 | 戦車 |
生命の樹の小径 | 3 - 5(ビナー - ゲブラー) |
対応ヘブル文字 | ケス(数価 8 : 配属 巨蟹宮 : 意味 柵) |
777 キー スケール | 18 |
カードの意味 | 大勝利、征服、希望、記憶、消化、伝統的概念を維持する激しさ、「頑強な抵抗者」、無慈悲、破壊欲、服従、忠実、権威の下の権威。 |