V. The Hierophant (神官) ― トートタロット
十二宮の「金牛宮」に配属され、ヘブル文字の「ヴァウ(釘の意)」に対応します。
「金牛宮」は普遍的な生殖力の象徴です。「ヴァウ」は男根の象徴であり、創造的実在、魔術的意志の創造的象徴です。
「神官」が座るのは雄牛の背中であり、その聖座の左右には象がいます。「金牛宮」の雄牛とインドの像とは同位神格であり、象もまた「金牛宮」の性質を持っています。「金牛宮」、このカードによって十二宮のそれが表されている。それ自体が雄牛のケルブであり、最も強く均衡の取れた「地球(安定し、堅固な繁殖の基盤、大地)」の姿です。
「神官」の上には「ヴァウ」の意味する釘が9本あり、出窓を支えるのに用いられています。
出窓は鳩と蛇で枠を取り、その中には5弁の薔薇が咲いています。
薔薇(女陰)には神官の頭部(男根)が重なっています(生殖力を示しています)。
カードの四隅には四聖獣(ケルブ)(「人間」「鷲」「雄牛」「獅子」)の仮面が控えています。
背景は「ヌイト : Nuit」の星空の暗青色です。あらゆる現象がその子宮から顕現します。
上下を変えて三重に現れている五芒星の中心にある小さな五芒星の中には踊る男児が見えます。これは童神「ホルス : Horus(新しい永劫(2000年)を継ぐ者)」の「新しき永劫」の法を象徴しています。
「神官」の前には剣と「月」とを手にした女性(「緋色の女」)がいます。この女性は闘争的になった「ヴェヌス : Venus」であり、「金牛宮」の支配惑星である「金星 : Venus」を示しています。
「神官」が手にしている棒(ワンド)は頭頂部に3つの交差する輪を持ち、時間の主である「土星」の色である濃藍色をしています。3つの輪はそれぞれ、「イシス : Isis」「オシリス : Osiris」「ホルス」の3つの「永劫(アイオン)」を表し、それが組み合わさっています(上が「ホルス」のそれであり、下の二つが「イシス」「オシリス」のそれ)。
「神官」は微笑んでいますが、その表情は神秘的であり、悪意を含んでいるようにも見えます。
「パシファエー : Pasiphae」伝説を根源に持つこのカードは(神官」の顔にも見られるように)加虐的要素を含んでいると言えます。
「神官」が行動する周期は(1つの「永劫」の期間と同じである)2000年刻みです。
番号 | 5 |
---|---|
称号 | 神官 |
生命の樹の小径 | 2 - 4(コクマー - ケセド) |
対応ヘブル文字 | ヴァウ(数価 6 : 配属 金牛宮 : 意味 釘) |
777 キー スケール | 16 |
カードの意味 | 不屈の体力、苦労、忍耐、平穏、明示、説明、教育、人徳、目上の人からの援助、辛抱、組織、平和。 |