I. The Magus (奇術師) ― トートタロット

トートタロット 大アルカナ ― I. 奇術師
[ I. The Magus (奇術師) ]
画像引用元 : U.S. GAMES SYSTEMS, INC. 「THOTH TAROT DECK」

七惑星の「水星 : Mercury」に配属され、ヘブル文字の「ベス(家の意)」に対応します。「ベス」は「智慧」を司るとされています。

「奇術師」は神々の使者、智慧の神(「水星」の性質(太陽の周囲を素早く動き、最も近くで太陽の光を受けている、俊敏に動く神々の使者であり、智慧を司る)を持つ神)である「メルクリウス : Mercurius」(「タヒュティ : Tahuti」「トート : Thoth」「ヘルメス : Hermes」)です。

「ケテル」からの第二流出です。

「水星」の特徴を持をこのカードが意味するところは、智慧、意志、言葉、宇宙の根源である「ロゴス : Logos」であり、神の意志を象徴していると言えます。

「水星」はあらゆる形と相の運動を表わし、流動的に運動を伝達する基となります(良く動く者(流動性、伝達者)としての側面)。

更に、このカードでは創造性と二重性(二極性)と言った要素が強調されます。「奇術師」は(「水星」の持つ)その二重性(二極性)により、真実を表わすと同時に虚偽を、智慧を表わすと同時に愚かさを表わしている事になります。

このカードは「0. 愚者」と比較すると、「愚者」が性別が別れる以前(未分化状態)を表わすのに対し、こちらは両方の性質を持つ、言わば両性的であると言えます。

「奇術師」は猿(ヒンドゥー教の「ハヌマン : Hanuman」)を従えています。

彼の後ろには鳩と2匹の蛇のついた杖(「カドゥケス : Caduceus(ヘルメス(メルクリウス)の蛇杖)」)があります。

彼の右側には尖筆、棒、燃える松明、八芒星(「水星」)の付いたペンタクルがあり、左側には巻物(パピルス)、羽根の生えた卵、杯、剣があります。彼はそれらを自在に操っているかのように見えます。

このカードは全体の構図そのものが「カドゥケス」(即ち、上から「シン」「アレフ」「メム」の形)となっています。

「II. 女司祭」と対を成すカードです。

「トートタロット」の版によっては「魔術師」が3枚入っているものがありあます。以下、おまけです。

トートタロット 大アルカナ ― I. 奇術師 A
[ I. The Magus (奇術師) その2 ]
画像引用元 : U.S. GAMES SYSTEMS, INC. 「THOTH TAROT DECK」
トートタロット 大アルカナ ― I. 奇術師 B
[ I. The Magus (奇術師) その3 ]
画像引用元 : U.S. GAMES SYSTEMS, INC. 「THOTH TAROT DECK」
[ トートタロット 大アルカナ : I. 奇術師 ]
番号 1
称号 奇術師
生命の樹の小径 1 - 3(ケテル - ビナー)
対応ヘブル文字 ベス(数価 2 : 配属 水星 : 意味 家)
777 キー スケール 12
カードの意味 技量、智慧、器用さ、融通性、技巧、抜け目なさ、欺瞞、窃盗。場合によっては、超自然(オカルト)的な智慧や能力、鋭い衝動、「突然閃く名案」。(悪品位の時)通信(メッセージ)、仕事上の取引、進行中の事柄についての知識(学習)や知恵(情報)の妨害。
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