「ゲブラー」は何時ものように崩壊を生み出します。しかし、ここでは「宝瓶宮」に於ける「金星」が支配するため、(「ゲブラー」の)力の過剰よりは、寧ろ、衰弱が災いの原因となっています。知性(理性)は感情により弱められました。敗北は平和主義のためです。恐らく裏切り行為も含まれているでしょう。

剣の柄は「逆五芒星形(the inverted pentagram)」をしています。これは常に幾分不吉な傾向の象徴となりますが、ここに於いてはより悪いものとなっています。柄のどれもが他のものと似ておらず、その刃は曲がったり欠けたりしています。それらは衰退の印象を与えます。最も低い位置にある剣だけが先端を上に向けていますが、これは武器としての効果は殆ど持っていません。「4」のカードにあった薔薇はすっかりと崩壊されてしまいました。美徳の衰退と共に起こった内部からの崩壊が分裂を齎したのです。