The Four Tens (4枚の10) ― トートタロット

「生命の樹」の「マルクト」に属します。「ケテル」より流出した全てのエネルギーの終わりがここにあります。それ(「マルクト」)は「形成界」から完全に切り離されていて、物事が融通の利くところです。ここでは考えられる惑星への配属はありません。それ(「マルクト」)は「物質界(アッシャー界) : Assiah」の内へと完全に降りています。流れは根源の完全性を失いました。「10」は行く先への警告です。

「棒の10」は「抑圧」と呼ばれます。これは人が他のものなく力だけを使用する時に生じるものです。鈍く重い「土星」がここに不気味に迫り、「人馬宮」の「火」の軽やかな面をその重みで押し下げています。それは「人馬宮」における最悪のものを全て引き出します。勝利を得た後も止まらぬ力による支配は、ただの抑圧でしかありません。

「杯の10」は「飽満」と呼ばれます。「双魚宮」における「火星」に属します。「水」の宮は澱んだ夢の中へと沈みましたが、しかし「火星」の激しい特性がその中に巣食い、繁殖し、それを腐敗させます。喜び(快楽)の追求は完全な成功へと上り詰めました。そして、何時も気が付かされる事は、望んでいたものを全て持つ様になって結局はそれを望んでいなかったと言う事です。今度は自分が支払わなければなりません。満たされた後には飽きが生じるのです。

「剣の10」は「破滅」と呼ばれます。余りにも長く戦い続けるならば全ては破壊の中に終わります。しかし、このカードは全く希望を含んでいない訳ではありません。「太陽」の影響下にあるためです。災害は強く活発な疾患であって、決して全てを破壊する事は出来ません。事が余りにも悪くなり過ぎると、人は再び団結し始めます。大きな戦争の後でも人は残り、そして復興を目指す人々が現れるのです。

「ディスクの10」は「富」と呼ばれます。人は最も底へと達すると、直ぐに自身が最も上にいる事に気が付きます。そして、富は「処女宮」における「水星」に与えられます。富の蓄積がある点を超えると、それは全くの不活発になり富としての価値を失うか、或は知性の助けを借りてそれを然るべく使うかのどちらか一方となります。これ(後者)は必ず物質的財産と何の関係もない領域に生じなければなりません。「ディスクの10」は全カードの最後に位置するカードです。このカードは最初から行われて来た仕事全体の総計を表わします。故に、このカードには「生命の樹」そのものの姿が描かれています。このカードと他の35枚のスモールカード(「ディスクの10」を除いた各「スート」のカードの「2」~「10」)との関係は、宇宙(「XXI」)とその他の21枚の大アルカナとの関係に等しいものです。

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