The Four Eights (4枚の8) ― トートタロット

「生命の樹」の「ホド」に属します。「7(ネツァク)」と同じ次元(平面、水準)で、「中央の柱」を挟んだ反対側に位置しており、「7」にあったのと同じような固有の欠陥が見られます。しかし、それは(「7」を)軽減する作用を含んだものであり、「7」の過ちを(ある意味で)癒すものとして生じたと考えられます。これは「7」で起きてしまった災いに対する反応です。故に、この数字(「8」)のカードは完璧である可能性はありませんが、それらには低次のカードでの本質的で根源的な過ちはないと言えます。

「棒の8」は、「水星」と「人馬宮」に属す事からも想像出来るように、「迅速」と呼ばれます。これは(「迅速」)は「火」の観念のエーテル化(霊化)であり、粗雑な要素は全て姿を消しました。「棒の8」に於ける「火」は最早、燃焼と破壊の観念とは結び付いていません。それはその(「火」の)最も高められた稀薄な(霊化した)エネルギーを表わしています。これは電流のような形態を暗示します。その言葉(電流)の物質的な意味では純粋な光とも言えるでしょう。

「杯の8」は「怠惰」と呼ばれます。このカードは正に不快さの頂点です。それは「土星」によって支配されます。時間、悲しみが喜びを急襲しましたが、「水」の元素はそれに反撃する事が出来る如何なる力も持っていません。この「怠惰」の中には自身の落ち度(自業自得)によるところが含まれています。

「剣の8」は「干渉」と呼ばれます。このカードは「双子宮」と「木星」に属します。それ故に、内部、または外部の圧迫によって意志が苦しめられる事はありません。「双子宮」は「風」の宮であり、知的な宮です。「木星」は親切と楽観を示しています。これは剣の世界では機能しません。ですが、このカードは別の要素も持ち合わせています。それは思いがけない(「8」は根本的に「水星」に属するので予測が出来ないのは当然の事)干渉と全く予知の出来ない不運です。

「ディスクの8」は「深慮」と呼ばれます。このカードは「9」や「10」と比べると遥かに良いカードです。何故ならば、純粋に物質的な事柄、特に現金に関係がある事では、全く何もしない事に一種の強さがあるからです。これは「まさかの時に備えて蓄えておく("putting something away for a rainy day")」カードです。それは「処女宮」における「太陽」に属します。それは農夫のカードです。彼(農夫)が出来る事は、精々、種を蒔き、寛ぎ、収穫を待つ事ぐらいです。そこには高貴なものは何もありません。全ての「8」のカードがそうであるように、それは計算の要素を象徴します。もし賭金箱を適切に調節するのであれば、賭け事は確実に儲かると言えます。このカードを複雑にしているもう1つの点は、「ディスクの8」が「土占術」の相の「ポプラス : Populus」を表わすと言う事です。それは吉とも凶ともなる相であるのと同時に安定しています。

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