ジグザグの形をした閃光によって『塔』が破壊されています。

「塔」の上にあった「王冠」は吹き飛ばされ、2人の人間が外へと放り出され落下しています。

搭の上方にある3つの窓からも火が上がり、搭の外には「ヨッド(I)」の形をした22個の火花が飛び散っています。

この塔は人間によって築かれた、神の意に沿わない建築物であるとも言われています。

『聖書』にある「バベルの塔」を元にしているとも言われています。

このカードは塔の崩壊であり、それは古い観念の崩壊や驕りの失敗を示しています。

正位置では、古いものが崩れ行く過程であったり、必ずしも災難ではない驚き、突然来る衝撃的な事を表わします。

逆位置では2つの解釈に分かれます。1つは災難、失敗などに苦しむ状態が訪れると言った悪い意味を持つものであり、予見出来る可能性、避ける事が出来る可能性をそこに含んでいるため、衝撃と言うよりは驚きと言えるものです。もう1つはそれとは逆に、正位置が示す様な悪い状態から抜け出す事や、古いものが崩れた事により新しいものが生まれると言った前向きの意味を持つものです。これについてはどちらか一方が間違っていると断言出来るものではありません。