作業の流れと簡単な説明

これからここで行なわれる作業について、簡単にですが順を追って見て行きたいと思います。

  1. 自分の願望に適した「天使(悪魔)」の選択を行う
  2. 魔術的作業の前準備を行う
  3. 汎用的な魔術道具を準備する
  4. 作業場を決め、「魔法円」製作する
  5. 「天使(悪魔)」の「タリズマン」を製作する
    1. 物質的な「タリズマン」の製作
    2. 「タリズマン」に(霊的な)力を与えるための「天使(悪魔)召喚儀式」
  6. 完成した「タリズマン」を使う
  7. 願いが叶った後

術者は最初に自分の願望に適した「天使(悪魔)」の選択を行います(1.)。この「天使(悪魔)」達には「Sigil(シジル、印形)」と呼ばれる固有の紋章がありますので、それぞれが持つ(持つ事の出来る)効力を参考にして選択します。この(ここで選択した「天使(悪魔)」の持つ)「シジル」は「タリズマン」を製作する時に「羊皮紙」に描き込む事になります。また、その「シジル」の示す「天使(悪魔)」については、「タリズマン」に力を与えるための作業において召喚する事になります。

次に、魔術的作業の前準備(2.)として身の清め、ローブを身に纏います。

そして、今回行なわれる「タリズマン製作」のための準備を行ないます。これには、汎用魔術道具の用意(3.)や、作業場の準備、「魔法円」の製作(4.)などの作業があります。

その後、自分の選択した「タリズマン」を製作します(5.)。「タリズマン」自体は「羊皮紙」にペンを用いて選択した天使(悪魔)を示す「シジル(印形)」描き写すだけなので、比較的簡単に作れる事と思います。

「シジル」を描き写したら、「天使(悪魔)の召喚」を行ないます(6.)。これは、作られたばかりで何の力(効力)も持たない空っぽである「タリズマン」に対し、その「タリズマン」(描き込まれている「シジル」)に合致する「天使(悪魔)」を召喚して、そこに彼(彼ら)の力(効力)を注ぎ込みむための作業です。(付け加えると、「タリズマン」製作前に行なうとしてある準備は全てこの「天使(悪魔)召喚儀式」のためのものです。)「召喚儀式」は「魔法円」の中に入り、幾つかの呪文を用いて行なわれます。「天使(悪魔)」の召喚に成功し、「タリズマン」に力が与えられた事を確認したら、呼び出した「天使(悪魔)」を「退去」させる作業を行ないます。これら一連の「召喚儀式(召喚と退去)」は3日間、同じ場所、同じ時間に行なう必要があります。3日目の作業が無事に終了したら「タリズマン」の完成です。

「タリズマン」を普段から身に付けるようにし、そして願いが叶ったら「タリズマン」に対して「感謝と退去」の作業を行います(7.)。

以上のように作業を進める訳ですが、これでは大雑把過ぎるでしょうから、以下ではこれらの前後の作業も入れてもう少し具体的に書いて行きます。

1. 自分の願望に適した「天使(悪魔)」の選択を行う

「アルマデル奥義書」にある「タリズマン」を作るための「天使(悪魔)」、及び「シジル」の特徴、効力、性質などを紹介していますので、そこから自分の願望に適した「天使(悪魔)(=「シジル」)」を見つけて下さい。

(この「天使(悪魔)(=「シジル」)」の選択は如何してもこの時点で行なわなければならないと言う事ではありません。以下にある「5. 「天使(悪魔)」の「タリズマン」を製作する」の工程に入る前までであれば何時でも構いません。実際の「アルマデル奥義書」の文中では、「魔法円」を製作した後に「タリズマン」の「選択と製作」を行うように書かれているのですが、この辺の順序はさして重要ではないと思われる事と、最初に目的を決めておいた方が後々の作業を進め易いのでないかと言う事とから、敢えて最初に持って来ました。(本当はこの順序の方がページを作り易いだけと言う話もあります…。))

「処女(未使用)羊皮紙」にこの「天使(悪魔)」の「シジル」を描き込んだものが「タリズマン」となります。ここで選択した「天使(悪魔)」は後にその「シジル」を描き込んだ「タリズマン」に力(効力)を与えるために召喚する事になります。

2. 魔術的作業の前準備を行う

魔術的作業に入る前にまず術者自身の身を清め、「ローブ」などの衣服を纏い、身を整えます。この前準備は魔術的作業を行なうための最初の作業となります。特に召喚儀式実行の前にはしっかりと行っておくべきでしょう。(ここで言う魔術的作業には召喚儀式は勿論の事、「魔術道具」の製作や「聖別」、「魔法円」の製作などと言った事も含まれます。)

3. 汎用的な魔術道具を準備する

儀式に用いる汎用的な魔術道具の用意、製作を行ないます。「棒(杖)(Wand)」や「剣(Sword)」などと言ったものから、必要に応じて「キャンドル」や「インセンス」なども用意します。

4. 作業場を決め、「魔法円」製作する

「天使(悪魔)召喚」作業を行う場所を決めます。それからその場所に対し「追儺の儀礼」を行い場を「祓い」ます。この「追儺の儀礼」には(特に決まったものはなく、何でも良いのですが(この類の箇所はどれもそうです)、このサイトで紹介しているものの中で言えば)「The Lesser Banishing Ritual of the Pentagram(五芒星の小追儺儀礼)」を用います。(「五芒星の小追儺儀礼」については「魔術の基礎儀礼 : 五芒星の小儀礼」を参照して下さい。)その後、「天使(悪魔)」を召喚をするための「魔法円」を製作します。『アルマデル奥義所』ではどのような「魔法円」を用いるかについては特に指定されていませんので、術者の判断で製作する「魔法円」を決めて下さい。既に「魔法円」が用意出来ている場合は、この項は飛ばして下さい。

この「魔法円」は召喚者を外部より守るためのものです。

5. 「天使(悪魔)」の「タリズマン」を製作する

「タリズマン」を作る工程は大きく2つに別れます。1つは「タリズマン」を物質的に完成させる作業です。以下にある「その1」がそれに当たります。もう1つは「タリズマン」に描き込まれた「Sigil(Character)(シジル)」の示す「天使(悪魔)」を召喚し、彼(彼等)の力(効力)を「タリズマン」へと注ぎ込み、それを霊的に完成させる作業です。以下にある「その2」がこれに当たります。

その1 : 物質的な「タリズマン」の製作

物質的な「タリズマン」の製作を行ないます。(物質的)「タリズマン」の作り方ですが、これは「処女(未使用)羊皮紙」選択した「天使(悪魔)」の「シジル(印形)」を描き込むだけです。単純な作業ですが、出来る限り正確に描き写す事を心掛けるようにします。

その2 : 物質的な「タリズマン」を霊的に完成させる

「タリズマン」に描いた「シジル(印形)」に対応する「天使(悪魔)」を召喚し、彼(彼等)の力(効力)を「タリズマン」に与える作業を行います。これにより、物質的なものでしかない「タリズマン」を霊的に完成させます。召喚儀式は大体以下様になります。「タリズマン」を霊的に完成させるためにはこの召喚儀式を3日間、同じ場所、同じ時間に行なわなければなりません。

  1. 道具の準備と配置、そして装備を整える
  2. 「魔法円」の「祓い」を行う
  3. 「天使(悪魔)の召喚」を行い、「タリズマン」に力を注ぐ
  4. 「天使(悪魔)の退去」を行う
  5. 「天使(悪魔)」を退去させた後の場に対し「祓い」を行う
  6. 同作業を3日間、同じ場所、同じ時間に繰り返す

1 ― 道具の準備と配置、そして装備を整える

全ての準備が終わったら召喚儀式の実行に入ります。この日まだ身を清めていなければ最初に先にも書いた身体の「清め」と、衣服の「聖別」とを行います。それから「シジル」や魔術道具の装備、配置などを行います。

2 ― 「魔法円」の「祓い」を行う

「魔法円」に入り「追儺の儀礼」を行います。ここでの「追儺の儀礼」には(特に決まってはいませんが、このサイトで紹介しているもので言えば)「地の追儺の五芒星」による「五芒星の小追儺儀礼」を用います。これにより「魔法円」はより堅固なものとなり、結果、召喚者の安全性が高まる事にもなります。

3 ― 「天使(悪魔)の召喚」を行い、「タリズマン」に力を注ぐ

「シジル」の示す「天使(悪魔)」を召喚するために呪文を唱えます。「天使(悪魔)」は早ければ最初の呪文でやって来ますが、来なかった場合はその後、更に呪文を唱える事になります。目的の「天使(悪魔)」が召喚出来、「タリズマン」に力が注ぎ込まれた事を確認したら次の段階に進みます。

4 ― 「天使(悪魔)の退去」を行う

呼び出した「天使(悪魔)」を呪文を用いて退去させます。

5 ― 「天使(悪魔)」を退去させた後の場に対し「祓い」を行う

「天使(悪魔)」が去った事を確認してから、場に対して「追儺の儀礼」を行い、その後、「魔法円」から出ます。召喚作業の終了です。

ここでの「追儺の儀礼」には「地の追儺の五芒星」による「五芒星の小追儺儀礼」を用います。

6 ― 同作業を3日間、同じ場所、同じ時間に繰り返す

「天使(悪魔)」が去った事を確認してから、場に対して「追儺の儀礼」を行い、その後、「魔法円」から出ます。召喚作業の終了です。

ここでの「追儺の儀礼」には「地の追儺の五芒星」による「五芒星の小追儺儀礼」を用います。

7. 完成した「タリズマン」を使う

この完成した「タリズマン」は普段から身に付けるようにして使用します。

8. 願いが叶った後

願いが叶えられた後は「タリズマン」に「感謝と退去」の言葉を送るようにします。


少し長くなって仕舞いましたが詳しい内容はその時々で書くので、ここでは作業全体の流を掴む程度で構いません。

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