魔術的作業の前準備

魔術的作業の第一の作業は、入浴と着替えです。術者は魔術的作業に入る前に入浴を行い身を「清め」、その後、衣服を身に付け、その衣服の「聖別」を行わなければなりません。身の「清め」は「入浴の礼拝」によって行われ、衣服の「聖別」は「衣服(法衣)の恵みの礼拝」によって行われます。これは魔術的作業を行うその日毎に最初に行うようにしましょう。あらゆる魔術的作業の前準備だと思って下さい。(ここで言う「あらゆる魔術的作業」とは召喚(喚起)作業だけではなく、魔術道具の製作、「聖別」作業、「魔法円」の製作などと言った作業も含まれます。)

入浴の礼拝

水で体を洗えるような場所へ行き、着ている衣服を脱ぎ、それから以下のように行います。これは術者に対しての「祓い」です。これに使用する水には少量の塩を混ぜても構いません。

衣服の恵みの礼拝

「入浴の礼拝」を終えた後、以下のように行います。これは、衣服を「聖別」するためのものです。ここで身に着ける衣服とは、「入浴の礼拝」の際に脱いだ衣服(詰まり、今まで着ていた服、普段着)とは別の、儀式や作業に使用するそれ用の衣服の事を指します。


「入浴の礼拝」と「衣服の恵みの礼拝」とを終えたら次の作業へと進みます。

NOTE ― 1

今回の召喚儀式で身に着ける衣服については、後述の「一般的な魔術道具の準備」の「法衣」の項で扱っていますので、そちらを参照して下さい。

NOTE ― 2

必要があるのであれば(念入りにするのであれば)、「入浴の礼拝」、または「衣服の恵みの礼拝」の後に、「聖別」に用いる油(「アブラメリンの聖油」、または「frankincense : フランキンセンス(乳香)」の精油など)を目の周り(目蓋)に塗るようにします。

NOTE ― 3

昔の人々は儀式予定日より前の3日~数箇月間、以下のような事によって自身の予備的な「浄化」を行っていたようです。

  • 断食、または肉食を避ける
  • 性的禁欲を行う
  • 社会的交際を避ける
  • 祈りを行い精神の浄化を計る

しかし、これらは現代に於いては必須要件ではないと言えます。ある程度まで省略して構わないとされていますので、出来る人が出来る範囲で行えば良いのではないかと思います。

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