祈りのための場所(環境)の準備

「祈りの6箇月」を開始する日が決定したら、その日までに作業のための場所(環境)を準備します。

人と接触し難い場所を選ぶ

これより6箇月間は人との接触を(出来る限り)絶って過ごさなければいけませんので、理想としては人里離れた場所にある小屋などがあれば良いかと思います(祈りを行うのは屋外であっても構わないのですが風や雨などが大変そうなので、ここから先も常に屋内で行う事を前提として進めて行きます)。しかし、それは街の中で仕事に従事しながら暮らしている人々にとっては簡単な事ではないものと思います。そこで(『術師アブラメリンの聖なる魔術書』にもあるように)山小屋などが無理だと言う場合には自分の住んでいる家でも出来るように工夫する事にします。以下、それについて書いて行きます。

2つの部屋を用意する

先ず、2つの部屋用意します。作業(祈り、儀式)は初めから終わりまで同一の部屋で行う必要があるので、部屋は6箇月間続けて利用出来る部屋である事が前提となります。そのような部屋を選んで下さい。2部屋の内訳は1部屋が「祈りの部屋(祈り専用の部屋)」、もう1部屋が「寝室」となります。

「祈りの部屋(小礼拝堂)(Oratory)」には条件があります。先ず、窓がなければなりません。更に窓の外にテラス(またはバルコニー)が必要です。1部屋しか用意出来ない人は(辛いところではありますが)1部屋を何らかの方法で区切って2部屋を作るようにし、窓とテラス(またはバルコニー)とがある方を儀式専用の部屋とします。「祈りの部屋」の床板(フローリング)は白い松(松材)でなければならず、更に部屋は松の木で囲まれている事(壁が松の木である事)とされています。しかし、現状がこれと合致しない場合はこの点は妥協しなければならないでしょう。

「寝室」には「祈りの部屋」のような指定は特にありません。

「祈りの部屋」、「寝室」となる2つの部屋を用意出来たら部屋の内部を作業用に変える作業を行います。

祈りの部屋について

「祈りの部屋」ですが、これは魔術専用の部屋がある人はその部屋を利用しても良いでしょう。普通の部屋を利用する場合は一度全てのものを外へ出し、部屋を空にしてから部屋の内部を作るようにした方が良いかと思います。部屋の中央に木製の「祭壇(Altar)」を置き、オリーブオイルを満たした「ランプ」を吊るし、祈りの時に「香」を焚く為の「銀、または銅の香炉(Censer)」を「祭壇」の上に配置しておきます。「祭壇」は扉や引き出し等、内部に道具を仕舞える空間があるものを用意します。これは自分で作るのが良いでしょう。部屋は清潔を保つようにし、余計なものを置いておかないようにして下さい。

(道具については次の「道具の準備 : 衣服や祭壇など」を参照して下さい。)

テラス(またはバルコニー)には川の砂を敷いておきます。ここに悪魔を召喚(喚起)する事になります。

寝室について

「寝室」ですが、これも一度部屋を空にしてから作る方が良いかと思います。「寝室」には眠るための寝具(ベッドや布団など)を備えておき、新しく綺麗なシーツを敷き、部屋の中には香水を振っておきます。こちらも清潔を保ち、余計なものを置いておかないようにします。


以上が6箇月間に及ぶ生活の舞台となる2つの部屋の選び方、作り方です。これらの部屋は別に隣同士でなくても構いませんが(例えば「寝室」が「母屋」の「寝室」で、「祈りの部屋」が「離れ」であるなど)、如何してもと言う場合以外は、やはりある程度距離が近い方が便利かと思います。

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