儀式の7日間 - 聖別の日

「祈りの6箇月」の期間が終了した後、「儀式の7日間」に入ります。この7日間は「聖別の日」と、「善霊及び聖なる霊の召喚の3日間」と、「悪霊の召集の3日間」とに分かれます。この間、儀式中にはどのような失敗も許されないとされていますので、十分な注意を払って実行するようにして下さい。ここでは、先ず、最初の「聖別の日」について見て行きます。

― 聖別の儀式 ―

神を信じ、今まで6箇月の作業を忠実に行い、術者の祈りが正しい心と信心とによるものであれば、既に術者には「聖なる守護天使」が付いている事になります。そしてそれは間違いを起こさないように術者を導いてくれるはずです。

儀式は朝に行われます。顔と手とを洗い、「祈りの部屋」に入る前に裸足になります。裸足になり部屋に入ったら窓を開け、「香炉」の炭に火を入れ、「ランプ」を灯します。「祭壇」の中から「2着の衣服(白い亜麻布の衣服と法衣)」「王冠」「帯(ガードル)」「棒」(などの術者が身に着けるもの)を取り出し、それらを「祭壇」の上に置きます。それから左手に「聖油」を浸けて、「香」を焚き、「祭壇」の西側に跪き、東に向かいます。

その後、神に熱意を持って祈ります。自己を神聖化するための祈りです。これには特に決まった言葉はなく、そのため全て自分で考えなければなりません。(ここまで来た者であれば問題ない筈です。これまでの事を活かし、自分の言葉で祈りを行うようにします。)参考になるか如何か分かりませんが、「神に対し術者の浄化と聖別を懇願する」と言ったような内容のものを自分の言葉を用い、更に神の栄光を称え、心からの感謝と共に述べれば良いかと思います。(『術師アブラメリンの聖なる魔術書』には「アブラハム」の用いた祈りの文句が書かれてはいるのですが、しかし、これは(「アブラハム」にとっては有効ですが)我々がそのまま使用したところで効果の得られるものではありません。ですので、ここでは扱わない事にしました。)

祈りを終えた後、膝を上げます。そして「聖油」を自分の額につけます。これは丁度「第三の目」があるとされている位置です。次に「祭壇」の上の4つの角に「聖油」を付けます。同様にして、「衣服(白い亜麻布の衣服、法衣)」「帯(ガードル)」「王冠」「棒」などの術者が身に付けるもの、更に窓と扉にも「聖油」を付けます。最後に「祭壇」の4箇所の側面に「聖油」を以て以下のように書きます。

"私の名前が記されたそこが如何なる場所であっても、私はあなたへとやって来て、そしてあなたを祝福するであろう。"

これで聖別は終わりました。衣服や道具など「祭壇」から出したものを「祭壇」へと仕舞います。これらの「聖別」されたものは「祈りの部屋」から持ち出さないようにして下さい。

「聖別の儀式」を終えた後、普段行っている祈りを十分に行い、この日を終了します。

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