作業の流れと簡単な説明

ここでは以降で行なわれる作業について簡単にですが順を追って見て行きたいと思います。

最初に「祈りの6箇月」の期間に関して如何あるべきかを知っておく必要があります。もしそこにある内容が自分には無理だと感じるようであればそれ以降の作業に移るべきではありません。

術者は作業に入る日を選択し、それまでの期間に環境作りを行います。即ち、これより6箇月に亘る作業を行うための場所の確保です。これには祈りの部屋と寝室との2つが必要になります。寝室は生活の場ともなります。次に、使用する「魔術道具」の用意をします。これには儀式に使用する「衣服」「法衣」「祭壇」「聖油」「香」「杖」などの一般的な道具と、悪魔に対して契約の際に用いる「魔方陣(Magic Square)」とがあります。

場所、道具の準備が全て整ったら6箇月間に亘る自己の聖別作業に入ります。この6箇月は2箇月毎の3つの期間に分けられます。自己聖別の主な作業は「神への祈り」となります。「最初の2箇月」「中間の2箇月」「最後の2箇月」と進むに連れて作業内容が厳しくなって行きます。

  • 祈りの6箇月
    • 最初の2箇月
    • 中間の2箇月
    • 最後の2箇月

6箇月の自己聖別期間が終了した後、7日間の儀式に入ります。7日間は「聖別の日」「天使の召喚の3日間」「悪魔の召喚(喚起)の3日間」から成ります。

  • 儀式の7日間
    • 聖別の日
    • 天使の召喚の3日間
    • 悪魔召喚(喚起)の3日間

以上の作業の終了し、1週間の神への感謝の期間を過ごした後に「アブラメリンの魔術」が使用可能となります。

  • 神への感謝の1週間

以上のように作業を進める訳ですが、これでは大雑把過ぎるので、以下、これらの前後の作業も入れてもう少し具体的に書いて行きます。

1. 祈りの6箇月の期間に関して如何あるべきかを知る

これから「アブラメリンの魔術」を習得しようと思う者は、最初に「祈りの6箇月」の期間の過ごし方や注意事項などについてを知らなければなりません。その上でこの魔術の習得を試みるか如何かを決断します。自分には無理だと感じたら以降の作業に移るべきではないでしょう。6箇月間をそのように送る事が出来る、またはそうあろうと努める覚悟のある者のみが先に進めると言う事になります。

2. 祈りの6箇月に入る日を選択する

「祈りの6箇月」に入る日は「イースター」の翌日、または「過越祭」の翌日が良いとされており、中でも「イースター」の翌日が最も適した日であるとされています。これはどちらを選択しても構わないのですが、結果から書くと、ここでは「イースター」の翌日を作業開始日とする事にします。

3. 作業場の確保を行う

6箇月間の祈りを行う部屋と寝室とを確保します。祈りを行う部屋には窓がなければなりません。そして出来ればその窓の外にテラス、若しくはベランダがあった方が作業を行なう上で好都合です。ここから先は、部屋に窓があり、その外にはテラス、或いはベランダがある事を前提として話を進めて行く事になります。また、祈りは屋外でも可能ですが、これについても、屋外ではなく祈りの部屋を使用する事を前提として進めて行きます。

4. 魔術道具を準備する

「衣服」「法衣」「祭壇」「聖油」「香」「棒(杖)」などを用意します。更に「魔方陣」の製作も行います。魔術に使用する道具は出来るだけ手作りの方が良いでしょう。

5. 祈りの6箇月

祈りの6箇月は2箇月ずつ、3つに分かれています。

<最初の2箇月>

朝と夜の祈りを2箇月間、毎日行います。

<中間の2箇月>

最初の2箇月と同様に朝と夜の祈りを毎日行いますが、今まで以上に人との関わりを絶つようにしなければなりません。また、安息日の前日には断食を行います。「最初の2箇月」より厳しくなります。

<最後の2箇月>

最後の2箇月は朝昼夜と3度の祈りを行います。この時期に入ると殆どの人間との関わりを絶たなければなりません。また、祈りに費やす時間も多くなります。「中間の2箇月」より更に厳しくなります。

6. 儀式の7日間

「祈りの6箇月」の後、「儀式の7日間」に入ります。

<聖別の日>

儀式によって自己、及びこの先に使用する道具の「聖別」を完了させます。

<天使の召喚の3日間>

第1日目は天使を召喚し、銀の板に言葉を貰います。第2日目は天使との会話の許可を貰います。第3日目は天使との会話を十分に行います。

<悪魔の召喚の3日間>

第1日目は高位悪霊を召喚(喚起)し、従う事の誓いを結ばせます。第2日目は下位悪霊を召喚(喚起)し、従う事の誓いを結ばせます。そして翌日に連れて来る彼らの配下悪霊を書いた一覧を渡します。第3日目は下位悪霊とその配下とを召喚(喚起)し、従う事の誓いを結ばせます。また、術者へと使い魔を与えさせます。

7. 神への感謝の1週間

「儀式の7日間」を終えた次の日からの1週間は神への感謝を捧げる日となります。この間は如何なる魔術も行わないようにします。この最後の1週間が過ぎて初めて悪霊達を使役出来るようになります。

8. 「アブラメリンの魔術」の実践

実際に悪霊を使役します。


少し長くなってしまいましたが、詳しい内容はその時々で書くので、ここでは作業全体の流を掴む程度で構いません。

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