このカードは「火」のスートの「ゲブラー」に属します。「ゲブラー(力)」自身が「火」であり、それは純粋に活動的(能動的)なフォースであると言えます。

「獅子宮」における「土星」に配属されます。「獅子宮(夏至に太陽が入る宮)(火の宮)」は強く、最も釣り合いが取れた状態の「火」の元素を示します。(制限、抑制の星である)「土星」はそれを低いほうへと押し下げ、害する傾向があります。この火山性のエネルギーの範囲には(「4」に見られた様な)如何なる限界もありません。

中央には「カドゥケス : Caduceus」があります。これは権威が「深淵」の上に由来している事を示しています。その後ろでは不死鳥の頭の付いた棒(「フェニックスワンド : Phoenix Wand」)と蓮の付いた棒(「ロータスワンド : Lotus Wand」)が交差しています。「フェニックスワンド」は「火」を通しての破壊(寧ろ、浄化)とその灰からのエネルギーの復活の観念(そのままフェニックスの意味するところ)を与えます。「ロータスワンド」は、「棒の3(ビナーに配属される)」における棒の娘です。このカードにおいては「母(蓮は母性の象徴)」の持つ和らげる効果があります。「ゲブラー」は、この慣らす事の出来ない不合理なエネルギーと妨害の全てを表わしますが、しかし、それは女性の優しく穏やかな効果に由来するものです。3種類の棒のサイズの違いは、同格であった精神が不統一へと堕落して行くのを示しています。