Ace of Swords (剣のACE 風の力の根源) ― トートタロット

トートタロット 小アルカナ ― 剣のACE(風の力の根源)
[ Ace of Swords (剣のACE 風の力の根源) ]
画像引用元 : U.S. GAMES SYSTEMS, INC. 「THOTH TAROT DECK」

剣のエースは「風」のエネルギーの根源であり、「テトラグラマトン(IHVH)」の「ヴァウ(V)」の本質であり、「ルアク : Ruach(打算的魂、理性)」の統合(集中する中心、「ティファレト」)です。(「ケセド」「ゲブラー」「ティファレト」「ネツァク」「ホド」「イェソド」の6つ(または「イェソド」を含まない5つ)が「ルアク」であり、「ティファレト」はその集中の中心です。)「風」は「火」と「水」とが結合した結果です。故に、それは男性的階層に於ける優越者の「火」・「太陽」・「男根」の清浄さを欠いています。これと同じ理由から人類の正常な意識によって直接に理解される最初のカードでもあります。「風」の明らかな象徴は「それが望む如何なる場所にも吹く("which bloweth whithersoever it listeth")」風です。それは「水」と結び付こうとする「火」の集中する意志もなく、対の元素、「地」へと感応する情熱もありません。「風」の本質には著しい消極性があり、明らかに自発的な衝動を持ちません。しかし、「父(火)」と「母(水)」とによって行動を決められていても、その力は明白に恐ろしいものです。「風」は目標にありありと襲い掛かります。「火」と「水」とはより微妙で曖昧な性格のためにそのような事は決して出来ません。

「ルアク」は「風」の「セフィラ」である「ティファレト」に集中しています。「ティファレト」は父なる「神」の第一の「子息」であり、創造的な「男根(ファルス : phallus)」の最初の放射である「太陽」です。「息子」は行為の直感的感覚である「ザイン(Z)」の径(「ビナー」 - 「ティファレト」)を通って、直接に「母」の「ビナー」から派生しています。故に、完全に(「ビナー」の)「ネシャマー : Nechamah(The Intuition(直覚))」の性質を有します。「至高の父」の「コクマー」からは(創造的エネルギーの小径である)「(ヘブル文字の)ヘー(H)」の小径(「コクマー」 - 「ティファレト」)を通して、「偉大なる母」「星」「我らが淑女『ヌイト : Nuit』」を知らされます(『トートタロット』の配属では「ヘー」の小径は「XVII. 星(ヌイト)」となっています)。故に、創造的な衝動が、間違えようもなく「息子」に伝達されます。最高位の「ケテル」からは「ギメル(G)」の小径、月の女神の小径(「ケテル」 - 「ティファレト」)を通して、秘儀参入の三位一体(「ケテル」「コクマー」「ビナー」)の光が直接降りて来ます。「ティファレト」はこれら3つの小径、即ち、「至高の母」からの直接の小径、「星」としての「母」の小径、一体化した三者の小径によって三重に歓迎されています。(「深淵」の上と三重に結ばれているのはこの「ティファレト」だけです。)

このカードは魔術師の剣を表わします。この剣の先端部に、放射状の22本の純粋光からなる「王冠」を戴いています。[ 22 ] は「アテュ : Atu(大アルカナ)」に関連します。また [ 22 ]は [ 2 x 11 ] である事から、「コクマー(2)」「智慧(2)」「ロゴス(2)」の魔術(11)的顕現でもあります。刃の上には法の言葉、「テレマ」が(ギリシア文字で)刻まれています。この言葉は光の炎を放ち精神の暗黒を消散させます。剣の握りには3つの「太陽」(3つの球体)と2つの「月」(背中合わせの三日月)が見られます。

[ トートタロット : 剣のACE(風の力の根源) ]
称号 風の力の根源
生命の樹の球 ケテル
配属 -
777 キー スケール 1
カードの意味 自然のフォースの対照である人為的(呼び出された)フォース(棒のエースと比較)。善悪両方向への、しかし人為的である(呼び出された)大きな力を象徴する。征服。渦巻くフォース。行動的。問題を貫く強さ(力)。神聖なる権力を維持する公平(正義)の確言として、剣は激怒(暴威)、懲罰、苦悩(苦痛)となるであろう。
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