The Four Sixes (4枚の6) ― トートタロット

「生命の樹」の「ティファレト」に属します。「ティファレト」は幾つかの点において、最も重要な「セフィラ」であると言えます。それは「生命の樹」全体の中心です。それは「深淵」の下にある「セフィラ」の中で直接「ケテル」と繫がりを持つ唯一の「セフィラ」であり、「コクマー」と「ビナー」や「ケセド」と「ゲブラー」とも直接の繫がりを持っています。更に縦方向にも横方向にも均衡がとれており、それ故に、より下位の「セフィラ」を支配するのには見事に適していると言えます。それは惑星の体系では「太陽 : Sun」であり、「IHVH : Tetragrammaton」の体系では「息子(V)(Son, キリスト : Christ)」です。「ルアク : Ruach」の幾何学的コンプレックスの全体は、「ティファレト」からの拡張と見做されるかも知れません。それは最も調和し釣り合いのとれた形に於ける意識を表わしています。これは「2」の様な観念に於いてのみではなく、明らかに形としてもそうであると言えます。即ち、「息子(キリスト)」は心の面から「父なる神(the Father)」の説明となります。4枚の「6」は実際上その最高の状態にあるそれぞれの元素を代表するものです。

「棒の6」は「勝利」と呼ばれます。「棒の5」におけるネルギーの爆発(噴出)は、突然で激しいものであり、それは闘争の観念すら与えましたが、ここ(「6」)ではそれが完全に成功を勝ち取ったと言えます。しかし、「棒」の「スート」における支配力、或は統治権は、エネルギーの表れがより少なかった頃ほどは安定していません。このような点から、「火」の元素に固有の弱さは(純粋だが完全に均衡がとれている訳ではないと言う弱さ)、力流が(「7」や「8」のように)「中央の柱」を離れると同時に、全く望ましくない発展を齎す事になります。

「杯の6」は「喜び」と呼ばれます。これは完全に調和の取れた喜びの類の「喜び」です。このカードは「天蠍宮」に配属され、「喜び」はその最も好都合な土壌に根差したもとなっています。これは群を抜いて肥沃なカードであり、全体の中でも最も良いものの1つであると言えます。

「剣の6」は「科学」と呼ばれます。「火星」の支配を受けるため、成功の要素は、分割や争いの観念からは顔を背けます。それは目的に辿り着いた知性です。

「ディスクの6」は「成功」と呼ばれます。「月」の支配を受けます。これは定着のカードであり、それはとても重々しく、全く創造性に欠けていますが、しかし幾分か幻想的(非現実的)でもあります。変化が直ぐにそれへと襲い掛かりますが、最終的には「地球」の重さがその力流を単なる物質的なものへと引き込みます。しかし、それでも「月」が「興」となる「宮」、「金牛宮」に「月」がある時は、「月」の性質の最高のものが内在しています。その上に「6」である事から、「太陽(6)」のエネルギーが「月」を豊かにし、当分の間は均衡のとれた体系を作り出しています。このカードの「成功」は一時的なものです。

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