魔術の基礎訓練を行う

魔術についての知識を得るための学習がある程度の段階まで進んだら、次はそれと平行して魔術の基礎的な技術を身に付けるための魔術の基礎的訓練を始めて行くようにします。

魔術師を目指す者はこれによって魔術を行うのに不可欠な集中力や想像力であったり、魔術作業を行うために適切な肉体的精神的状態(肉体的及び精神的妨害が入らない状態)を意図的に作り出す術であったり、自分の精神を扱うための力と技術であったり、そう言ったものを十分に身に付けなければなりません。

初期の段階に於いて行うべき魔術の基礎訓練には以下のようなものがあります。

  1. 座法(坐法)
  2. 弛緩(リラックス)
  3. 四泊呼吸法
  4. 思考の制御
  5. イメージの視覚化(能動的想像)
  6. 瞑想(メディテーション)
  7. アストラル体投射

他にも様々な訓練法があるのですが、その中から重要度の高いもの、最低限の事としてこれは行っておいた方が良いと思われるものを書き出しました。

以下、これらの訓練について極簡単に見て行きたいと思います。

坐法(座法)、弛緩(リラックス)、四泊呼吸法

「坐法(座法)」「弛緩(リラックス)」「四泊呼吸法」の3つは魔術を行なう際に肉体的妨害が精神へと入り込んで来ないようにするための(そう言った状態を作るための)訓練です。

訓練者は肉体的な訓練によって肉体的緊張と弛緩との均衡の獲得を目指します。これらによって作られた状態(即ち、心の安定を妨げる類の肉体的影響、肉体的属性から精神を切り離した状態)は精神に一次的安定を齎します。

「思考の制御」「イメージの視覚化(能動的想像)」「瞑想(メディテーション)」「アストラル体投射」は全てこれらによって肉体的状態を整えた上で行われるものです。肉体的状態を整える事で初めて精神を安定して扱うための準備が完了します。そのためこれらの肉体的訓練は、地味ではありますが、とても重要であると言えるでしょう。

坐法(座法)

「坐法(座法)」は肉体的不快感を感じる事なく一定の姿勢でいるための訓練です。

幾つの姿勢があり、それらを出来るように訓練します。

弛緩(リラックス)

「弛緩(リラックス)」は筋肉の肉体的緊張を取り除き弛緩状態を作り出すための訓練です。

肉体が精神に影響しない(精神の邪魔をしない)ようにするためのもの、精神が肉体を気にする事(肉体を意識する事)がないようにするためのものです。

四泊呼吸法

「四泊呼吸法」は規則正しい呼吸を身に付けるための訓練です。

呼吸自体は肉体的なものですが、呼吸の安定を図る事によって精神もまた安定して(落ち着いて)来ます。

思考の制御、イメージの視覚化(能動的想像)、瞑想(メディテーション)、アストラル体投射

「思考の制御」「イメージの視覚化(能動的想像)」「瞑想(メディテーション)」「アストラル体投射」の4つは精神の訓練です。

これらによって精神的妨害の入らない状態(雑念のない状態)を意図的に作る術を学んだり、集中力、想像力を身に付け、その行使の仕方を学んだりし、精神を扱うための能力を鍛えます。

魔術作業に直接関係して来るのでとても重要な訓練であると言えます。

思考の制御

「思考の制御」は雑念を取り払う訓練と精神を一箇所に固定する訓練とがあります。共に精神を上手く扱えるようになるための訓練ですが、前者は心に対して精神的妨害が入らない状態を作るための訓練でもあり、後者は強い集中力を身に付けるための訓練でもあります。

イメージの視覚化(能動的想像)

「イメージの視覚化(能動的想像)」は「象徴」(即ち、投影対象)を操る(延いては自らの心を操る)ための必須訓練です。

「イメージの視覚化」は魔術を行う上で重要な要素です。自在に操れるようにしておきましょう。

瞑想(メディテーション)

「瞑想(メディテーション)」は魔術(心を扱い操る作業)のための予備的総合的訓練とも言えるものです。

心を操るために必要な「象徴」と対象となる心的内容との結び付きの確認もここで行います。

アストラル体投射

「アストラル体投射」は「アストラル体(光体、幽体、星幽体、星気体など)」へと意識を意図的に移して「アストラル界」を体験する技術です。(意図していないのに起こる意識の解離は「幽体離脱(肉体離脱、体脱)」に含まれます。)

これは一義的には内面を旅する技術と言えるかも知れませんが(実際にそのためにしか行っていない人もいる事かと思われます)、修行としての面も持ち合わせていて、内面を見る力、内面での活動力、内面への解釈力、内面への影響力などを鍛える訓練として用いる事が出来ます。


訓練者は以上のような訓練を行った際にその事を記しておくために「魔術日記」を作っておきましょう。そして訓練を行う都度、訓練内容などを「魔術日記」に記しておくようにしましょう。

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