白魔術・黒魔術と言う分類

魔術の世界観の中で度々見かける言葉に「白魔術」「黒魔術」と言うものがあります。これに対する意見として(インターネット上の掲示板などでは)「魔術には白も黒もない」と言う類の発言を時折見かけます(正確には「魔術で用いる(根源的な)力に黒も白も存在しない」と表現した方が良いのだろうと思います)。今回は、こう言った事についての自分なりの考えを書いて行きたいと思います。

「白魔術」「黒魔術」に関しての個人的な考えを言うと…自分自身は必要もなく魔術を白や黒に分けて考えるような事はしませんし、魔術に用いる力、エネルギーそのものには(根源的な部分に於いては)白も黒もないと思っています。勿論、他者(当サイトで言えば当サイトへの訪問者)の話に合わせて「自分の中の一般()的な感覚に基づいての白魔術、黒魔術と言う言葉」を用いる事はありますが、それも何らかの理由がない限りは自ら積極的に用いるような事はありません。また、「白魔術」「黒魔術」と言う言葉を用いる場合は表面的な話をする場合に限るようにしています…。これは話を掘り下げて行った際に「白魔術」「黒魔術」と言った分類が枷(邪魔)になって来る事が多いためです。

( 「一般」と言うものが何であるか個人である自分が正確に把握する事は難しく、そのため、ここで用いている「一般」と言う言葉に関しては、実際における「一般」ではなく、自分の中で「これが一般であろう」と感じているだけの思い込みによる「一般」でしかありません。因みに、この自分の中の(思い込みの)「一般」に基づいた「白魔術」「黒魔術」は、他者の話に合わせて表面的な話をする分に於いては意思の疎通も概ね行えているようであり、特に問題もなく使えているようです。)

こう書くと「白魔術、黒魔術と言う分類」に否定的なようにも見えるかも知れません。ですが、自分自身の話と別にするならば、何らかの定義を設けて(…定義を設けたところで(それがエネルギー別にせよ、目的別にせよ)正確に白と黒とに二分出来るようなものではないのかも知れませんが、)それに従い魔術を分類すると言う事自体はあっても構わないのではないかと思っています。一般的な(それぞれが一般的だと思っている)白と黒のイメージに沿って分類している限りに於いては話の当事者同士の間では大きな食い違いもなく意思の疎通の図れる言葉として利くのでしょうし、少なくとも表面的な話をする分に於いては魔術を白と黒とに分けて呼んだとしても(言葉の上では)特に問題ないようにも思われますので、分類したい人は(それによって問題がないのであれば)分けて呼んだとしても良いのではないかと思います。

一方の「魔術には白も黒もない」と主張する人達に対して思う事ですが…その人達が幾ら声を大にして叫び続けたところで「魔術を白と黒とに分類して呼びたい人達」はそう簡単にいなくなるものではないのでしょうから…魔術を白と黒とに分類する事よって特に問題が生じないようであれば、その場合に於いては、(温いと思う人もいるかも知れませんが)「白魔術」「黒魔術」と呼ぶ人達、そして「白魔術」「黒魔術」と言う呼び分け方を、許してあげても良いのではないか…と思います。撲滅したいと思う気持ちも分からなくはないところですが…。

カウンター
^