共時性(シンクロニシティ)

ユングは因果律(causality)を超えて存在する意味のある偶然を「共時性(共時律、縁起律、同時性)(synchronicity)」と呼びました。一見、偶然性と言う言葉でしか説明が出来ない事の中にも「実は『共時性』によって関連付けられている」と言った出来事が世の中にはあると考えていたようです。論理的思考を重視するフロイトでは到底考え付かないような概念です。

ユングに因れば、正夢、予言、易やタロット占いが的中し得るのは全てこの「共時性」によるところとなります。「共時性」は(その気になれば?)他の様々な非因果的出来事に対しても説明を付ける事が可能となる概念です。科学的根拠を見出すのは難しいと考えられています。

「共時性」は三つに分類する事が出来ます。1つ目は感情や理念が外界の出来事と一致するものです。予感や第六感がこれに当たるかと思います。2つ目は「夢」や「ヴィジョン : vision」が空間を越えて起こっている事と一致するものです。透視能力がこれに当たるかと思います。3つ目は「夢」や「ヴィジョン」が未来に起こる事と一致するものです。予知(予知夢)や占いがこれに当たるでしょう。

「共時性」は予知や占いによって知る事は可能ですが、それ自体を制御する事は出来ない一方的なものだと考えられています(ユングがそう考えているだけの事とも言えますが…)。

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