思考の制御

思考を制御するための訓練を行います。心に浮かんで来る思念や感情と言った雑念を抑制、鎮圧する訓練と、一つの対象に対して精神を拘束する訓練とを行います。

「思考の制御」の訓練方法

最初に「思念の抑制」の訓練を行います。方法は簡単です。眼を閉じて心を平静に保つようにするだけです。もし、この時に余計な思考や感情などが湧き上がって来るのであれば、訓練者はそれらを抑える事を試みます。これは心に起きた波をゆっくりと穏やかな水面に変えて行く感じでしょうか。最初の内は難しいかも知れませんが、何度か試みている内に要領が掴めて来るものと思います。そして、慣れて仕舞えば以外に簡単だと言う事に気が付くかも知れません。その後は、徐々にでも構いませんので、ある程度長い時間持続出来るようなる事を目指して行きます。

対象への精神の拘束

心に雑念が浮かばない状態を作れるようになったら次の段階である「対象への精神の拘束」へ入ります。最初は色を伴った簡単な図形などの単純なものを想像し、精神をその対象のみに拘束するように試みます。そして、対象以外のものが一切浮かんで来ない状態を目指します。これは一瞬だけではなく、ある程度の持続が可能になる必要があります。一つが出来るようになったら色々な図形に挑戦して行きます。次に幾つかの単純な図形を様々に組み合わせて同様の事を試みます。その後は、単純で規則的に動くもの、その動くものの組み合わせ、実在の物質、生き物、実在の人間と徐々に内容を難しくして行きます。最後はどのようなものも思考に入り込んで来ないような状態を試みます。


「思考の制御」は「瞑想(メディテーション)」の初期段階でも必要となるものです。魔術の訓練を進める中で速い段階で習得しておくべきものだと言えます。

( ここで紹介した方法は一例であって、当然、これ以外の形式のものもあります。実際には自分にあった遣り方で訓練して行くのが良いかと思います。)

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