『ソロモンの大いなる鍵』の中で紹介されている「魔法円」(下図)です。

最も内側に描かれている第一の円状の線とその外側の第二の円状の線とで形成される第一の円の内には、神聖な象徴、聖なる文字 "Tau" が書かれています。第一と第二の円状の線の間の距離は [ 1ft(30.48cm) ] です。第二の円状の線とその外側の二重線となっている第三の円状の線とで形成される第二の円の内には、4つの「ヘキサグラム」があり、各「ヘキサグラム」の間には4つの恐ろしき、凄まじき神の名前があります。南東は至高の名 <IHVH(Tetragrammaton)> 、南西は本質的な「テトラグラマトン」の名 <AHIH(Eheieh)> 、北西は力の名 <ALIVN(Elion)> 、北東は偉大なる名 <ALH(Eloah)> となっています。第二と第三の円状の線の間の距離は [ 1ft(30.48cm) ] です。第一から第三(二重線)の3つの円状の線で形成されるこれらの2つの円は2つの方形状の線によって囲まれています。この外側と内側の方形状の線の間の空間は [ 0.5ft(15.24cm) ] です。外側の方形状の線の4つの角は2つの円形の線(1つは二重線)で形成される円の中心となっています。恐らくですが、円の中心から外側の二重線の円形の線までの距離が [ 1ft(30.48cm) ] となるかと思われます。その4つの円の内側には最も聖なる者の4つの神名があります。それぞれ、東は <AL(El)> 、西は <IH(Yah)> 、南は <AGLA(Agla)> 、北は <ADNI(Adonai)> となっています。

『ソロモンの大きな鍵』の中ではこれ以外にも「魔法円」の製作について色々と指示されていました。例えば、「魔法円」を製作する前に行う9日間に渡る準備であったり、「魔法円」を描く際の道具であったり、製作の際に「詩篇」の [ II ] [ LIV ] [ CXIII ] [ LXVII ] [ XLVII ] [ LXVIII ] を唱える事であったり…などが指示されています。しかし、同書は全体に渡って必要以上に長々と書かれており、態と作業の難度を上げようとしている意図も感じられますので(※)…これらは特に守らなくとも問題ないものと判断し、ここではそれらについては省きました。「魔法円」の製作は『ソロモンの大いなる鍵』に従って面倒な手段を採らなくとも、通常の方法(普段、自分が「魔法円」を描く際の方法と同じ方法)で製作すれば良いのではないかと思います。(如何すれば良いのか分からないと言う場合は、例えば、「魔法円」を描く前に身を清め、描く際の道具には拘らず、描き終えた後は聖別しておく…など、これぐらいで構わないかと思います。)

(※ これは古い魔術書にありがちな事です。(凄いものに見せたり、特殊感を出したり、苦労を必要とさせたりする事は)心理的な効果があると言えばありますし、そのようなものがなくとも可能である事から重視しなくても良いと言えば良いとも言えます。他には、安易に行おうとする者を退けようとする意味もあったとも言われています。)

最も内側の円の中に東西南北が書かれていますので、設置する時にはこれらがその通りになる様にして下さい。

同じく『ソロモンの大いなる鍵』の中で紹介されている「魔法円」(下図)です。

最も内側の円は半径が [ 9ft(274.32cm) ] となります。円の内側は4つの領域に区切られています。参考にした英文では「魔法円」に記されている文字についての記述は見当たらなかったのですが、最も内側の円状の線と第二の円状の線の間には、南東に <TzBAVTh> 、南西に <IHVH> 、北西に(図では A が読み取り難いですが) <ADNI> 、北東に <AVIAL> とあるようです。そして第二と第三の円状の線の間には、東に <MI> 、南に <IHVH> 、西に <BALIM> 、北に <KMKH> とあるようです。第一の円状の線と第二の円状の線、第二の円状の線と第三の円状の線の間はそれぞれ [ 1ft(30.48cm) ] です。円の外側には大きさと向きの違う2つの方形が描かれます。内側の方形の四隅には「ペンタグラム」が描かれています。内側の方形の角は外側の方形の辺の中心に接しています。それぞれの方形の角に接するように小さな円が描かれてます。

こちらの「円」についても『ソロモンの大いなる鍵』の中では色々と指示されていますが、他の魔法円と同じように通常(自分のやり方)通りに製作しても一向に問題ないものと思われます。

最も外側の外側の四角形の中に東西南北が書かれていますので、設置する時にはこれらがその通りになるようにして下さい。