王の召喚(呪文)

"おお、汝、偉大にして、力強き、強大なる王 <AMAYMON(アマイモン)> 、<東方> の支配地における地獄の軍勢の上級から下級に及ぶ全ての霊の上に立つ至高の神 EL の力によって支配を受ける者よ。 我は汝に強く求め、そして命令する、唯一であり真実である神の名によって。汝が崇拝する神によって。 そして、汝の創造の印によって。 汝を他の全ての地獄の悪魔と共に天界より追放した最も強大かつ力強い神の名 IEHOVAH TETRAGRAMMATON によって。 天界、地上、地獄、そしてそれらの中の万物を創った最も力強く、偉大なる神のあらゆる名によって。 そして、彼らの力(能力、権力)と効力(徳、美徳)によって。天界の全ての万軍を支配する PRIMEUMATON の名によって。 汝よ、悪魔 N を呼び起こせ、そして、我、または他のどのような生き物にも害を齎さず、正しく顔立ちの良い姿を採り、我が場所、この円の前へと来るために、我が全ての要求に対し、完全に偽りなく、そして忠実に答える事を強制せよ。 天空、大気、地上、そして地獄の万物を創造し、定める者、神 EL の力を通し、汝が適切と考える知識と力によって、我(われ)が、我(わ)が意思、そして願望を成し遂げる事が出来るように。"

NOTE ― 1

上記の呪文の冒頭にある <AMAYMON(アマイモン)> 、<東方> と書かれている2箇所、(術者が呼び掛けを行う「四方の王」の名前と、その王が支配する方角)については、呼び出す悪魔によって適切に変化させる必要があるものと思われます。それは全ての悪魔が <アマイモン> の配下にある訳ではなく、個々の悪魔によって支配を受けている「四方の王」が異なるためです。(術者が呼び掛けを行なう「四方の王」は、当然、召喚(喚起)対象の悪魔を支配しているそれでなければなりません。)

しかし、ここで問題となって来るのが…それぞれの「四方の王」が誰であり、どの方角を支配しているのかと言う事、そして召喚(喚起)対象の悪魔がどの王の支配下にあるのか(即ち、術者がどの王に呼び掛ければ良いのか)と言う事です。これらが分からない限りは、先の2箇所を適切に変える事は出来ません。そこで、以下では順にこれらについての解決策を考えて行きたいと思います。(但し、呼び出したい悪魔が支配を受けている「四方の王」と、その王が支配する方角とについて、既に知っている、または調べて解決済みだと言う場合は以降の文章は読み飛ばして下さい。後は上記の2箇所にそれらを当て嵌めて唱えるだけです。)

四方の王の名と支配方角

先ず、「四方の王」の名前と支配方角について、これに関しては幾つかの有力な説が見られます。取り敢えず、『ゲーティア』も含め、手元にある資料から主なものを纏めて見たところ以下のようになりました。

[ 四方の王の名と支配方角 ]
方角 『ゲーティア』 『ゲーティア』の注釈 資料群1(Reginald Scot 説) 資料群2(エノク書起源) 資料群3(『777』)
E AMAYMON ORIENS(URIENS) AMAYMON ORIENS(URIENS) ORIENS
S GAAP AMAYMON(AMAIMON) CORSON AMAYMON(AMAIMON) PAIMON
W CORSON PAYMON(PAYMONIA) GAAP PAIMON(PAYMON, PAIMONIA) ARITON
N ZIMIMAY(ZIMINIAR) ARITON(EGYN) ZIMIMAY(ZIMINIAR) ARITON(EGYN, EGIN) AMAIMON

表の2列目は『ゲーティア』の本文にあったものです。表の3列目その『ゲーティア』の本文に対しての注釈であり、「これらの4人の偉大なる王達は大抵こう呼ばれる」とあってから書かれています。こちらは『ゲーティア』の本文と比べて3人の名前に違いが見られます。また、唯一同じである [ AMAYMON ] も支配方角が異なっています。表の4列目(「資料群1」)は幾つかの資料に見られたものです。「Reginald Scot 説」と呼ばれるものでしょうか。表の2列目(『ゲーティア』)と比べると [ GAAP ] と [ CORSON ] が逆になっています。表の5列目(資料群2)は表の3列目(『ゲーティア』の注釈)と同一の悪魔が並び、それぞれの支配方角も同じです。「エノク書起源」と呼ばれるものでしょうか。「術師アブラメリンの聖なる魔術書」に書かれてるのはこれになります。表の6列目(「資料群3」)は表の3列目(『ゲーティア』の注釈)、5列目(「資料群2」)と同一の悪魔が並びますが、[ ORIENS ] を除いた3人の支配方角に違いが見られます。『777の書』に書かれているのはこれになります。

他にも幾つかの資料に目を通しましたが、中にはこれら以外の説や、1つの方角を2人の王が治めるなどと言ったような記述も見られました。

このように「四方の王」の名やその支配方角については有力な説は幾つかあるものの、定説と言ったものはなく、この事が先に書いた2箇所をどうするかを決め難いものとしています。

これら「四方の王」に見られる配属の混乱は長い歴史や様々な伝承の結果によるところも多分にあるため、どれか1つが正しいと言い切れるような性質のものではないと言えるかと思います。寧ろ、最初から絶対的な正解と言ったものは存在しないと考えた方が適当なのではないかと思います。そうは言っても、ここでは作業を進めるために何らかの決断を下す必要があります。そこで個人的な考えとしては…(それぞれの資料の信憑性については個人では評価する事が難しく、どれを用いれば最良なのか判断が付け難いところなのですが…)表の5番目(6列目)にある「王の名前」と、その支配方角とを採用したいと思います。これは単に自分が普段から『777の書』の照応を利用しているからと言うだけであり、(…ここまで書いておきながら)特に深い理由はありません。(因みに、『ゲーティア』の紹介をしていながら、その中にある説を(表の2列目と3列目)を不採用としたのは『ゲーティア』に、古いが故か、所々に記述の混乱(矛盾)が見られるためです。)

以上は個人的な考えに基づく至って勝手な結論であるため、「四方の王」に関して正しい判断が出来ると言う人は、自分の判断でそちらの方を採用して下さい。

個々の悪魔を支配する王

次に、2つ目の問題です。「個々の悪魔を支配する王」について、『ゲーティア』の中でこの事に関して明確に記されている者は極僅かであり、残りの大多数の悪魔については特に触れられていません。また、『ゲーティア』以外の資料を見ても有効と言える情報は殆どありません。そのため、大半の悪魔に関してが「不明」と言う事になります。当然、このままでは先の2箇所を埋める事は出来ません。

そこで、調べても分からないとなると、悪魔の情報がない中でも使える解決策が必要となります。これに関しては色々と考えた結果、幾つか思い付いたものはありました。…しかし、どれも不十分であり、結局、決定的な解決策と言えるものは見付からず仕舞いでした…。ここに来て全くのお手上げ状態だと言えます…。

しかし、作業を進めるためには何らかの解決手段がなければならないので、以下ではその幾つかの思い付きの中から個人的に最も有効ではないかと思えるものを「解決策らしきもの」として紹介したいと思います。目的の悪魔に関し、調べたが「その悪魔を支配する王」が誰だか分からずに呪文を完成させる事が出来ないと言う場合は参考にして下さい。

問題解決のための苦肉の策

1つ目の問題を強引に解決し、2つ目の問題で完全に行き詰まった訳ですが…個人的な考えとしては、それを解決する手段として「呪文の修正」を試みるのは如何だろうかと思いました。(この「呪文の修正」と言う手段は決して正攻法と言えるものではありませんが…策が何もない状態のままで作業が停滞してしまうよりは、幾分、増しかと思います…。)この方法では悪魔や「四方の王」に関する情報を必要としないため、第一や第二のような問題は発生しませんし、呪文の冒頭部分の修正のみで済むため作業も簡単です。確実性こそ落ちるかも知れませんが、そこそこの効果が望めるものとも思われます。苦し紛れな感はありますが、取り敢えず、以下のように修正しました。上記の呪文の冒頭部分です。

"おお、汝、偉大にして、力強き、強大なる王、地獄の四方の一つを治め、悪魔 N を配下に持つ者よ。そして、地獄の軍勢の上級から下級に及ぶ全ての霊の上に立つ至高の神 EL の力によって支配を受ける者よ。…"

これ以降の呪文はそのままです。呼び掛ける王は名指しではありませんが、「悪魔 N を配下に持つ」と「四方の一つを治め」と言う言葉によって該当する王が「自分の事かな?」と思い、気に掛け、そして耳を傾けてくれる筈です(そうあって欲しいところです)。

もし、王への語りかけが何度も失敗するようであれば、今度は、「『ソロモンの72の悪魔』の紹介」の中の「悪魔別の召喚(喚起)可能な時間について」の項に書いてある「悪魔の召喚(喚起)可能な時間帯」を厳守するようにします(個人的には余り気にしていない項なのですが…)。その項から召喚(喚起)対象の悪魔の召喚(喚起)可能時間帯を探し、それを守って行えば、その時間帯は悪魔が王の束縛を受けていない可能性が大きいとの事から、「四方の王」に関するこのような問題は起こらず、解決が図れるものと思われます。(本当はこの「召喚時間帯の厳守」が一番の解決策であるような気もします…。しかし…ここまで長く書いてしまった手前、それは言いません…。)

これらを十分に行っても一向に反応がなかった場合は、悪魔が「四方の王によって束縛を受けているために来られない」と言った訳ではく、別に原因があるものと判断し、「王の召喚(呪文)」より先へと進みます。

勿論、呼び出す悪魔を配下に持つ王と、その方角が分かると言う人は(若しくは調べて分かったと言う人は)、それを修正前の呪文の2箇所に当て嵌めて下さい(当然ですが、これが本筋です)。そして、ここに書いてある事は無視するか笑い飛ばすかして、出来る事なら見なかった事にして下さい。これは全て知識不足である人物が苦し紛れの末に書いている事ですので…。

NOTE ― 2

上の続きです。資料の中に「<アマイモン> は東の王であり、72の悪魔を統括している」との記述が見られます。この事からすると、72の悪魔がどの「四方の王」に仕えていたとしても、その72の悪魔を統括しているのは <アマイモン> であるため、語り掛ける必要がある王は <アマイモン> だけで良いと言う事になります。更に <アマイモン> の治める方角も「東」となっている事から、これは最初にある「王の召喚(呪文)」をそのまま用いれば良いと考えられます。当然、問題の2箇所についても <アマイモン> と <東方> のままです。結局、「王の召喚(呪文)」をそのまま用いても何ら問題がなかった…と言う事のようです…。(但し、追加情報が正しいものである事が条件ですが…。しかし、相変わらず信憑性については不明です。そのため、(追加情報を信じ、)最初に <アマイモン> と <東方> との組み合わせで行い、それが駄目だった場合に「NOTE ― 1」で書いた解決策(らしきもの)を試すと良いかと思います(何の保証もありませんが…)。)

NOTE ― 3

上の続きです。悪魔が照応する十二宮(支配宮)の四属性を元に、悪魔が属する四方の王を考える事も出来そうです。

以下は「四方の王」に対し、『ゲーティア』の巻末にある表を元に悪魔を十二宮の四属性を使って東西南北に並べ替えたものです。

「四方の王」は(表を作る上での代表として)『ゲーティア』(注釈ではない本文の方)に従っています。

[ 四方の王と配下の悪魔 ]
支配方角 四方の王 番号 名前 十二宮 四大
GAAP 1 Bael Aries Fire
2 Agares Aries Fire
3 Vassago Aries Fire
13 Beleth Leo Fire
14 Leraje Leo Fire
15 Eligos Leo Fire
25 Glasya-Labolas Sagittarius Fire
26 Bune Sagittarius Fire
27 Ronove Sagittarius Fire
37 Phenex Aries Fire
38 Halphas Aries Fire
39 Malphas Aries Fire
49 Crocell Leo Fire
50 Furcas Leo Fire
51 Balam Leo Fire
61 Zagan Sagittarius Fire
62 Volac Sagittarius Fire
63 Andras Sagittarius Fire
ZIMIMAY 4 Samigina Taurus Earth
5 Marbas Taurus Earth
6 Valefor Taurus Earth
16 Zepar Virgo Earth
17 Botis Virgo Earth
18 Bathin Virgo Earth
28 Berith Capricornus Earth
29 Astaroth Capricornus Earth
30 Forneus Capricornus Earth
40 Raum Taurus Earth
41 Focalor Taurus Earth
42 Vepar Taurus Earth
52 Alloces Virgo Earth
53 Camio Virgo Earth
54 Murmur Virgo Earth
64 Haures Capricornus Earth
65 Andrealphus Capricornus Earth
66 Cimejes Capricornus Earth
AMAYMON 7 Amon Gemini Air
8 Barbatos Gemini Air
9 Paimon Gemini Air
19 Sallos Libra Air
20 Purson Libra Air
21 Marax Libra Air
31 Foras Aquarius Air
32 Asmoday Aquarius Air
33 Gaap Aquarius Air
43 Sabnock Gemini Air
44 Shax Gemini Air
45 Vine Gemini Air
55 Orobas Libra Air
56 Gremory Libra Air
57 Ose Libra Air
67 Amdusias Aquarius Air
68 Belial Aquarius Air
69 Decarabia Aquarius Air
西 CORSON 10 Buer Cancer Water
11 Gusion Cancer Water
12 Sitri Cancer Water
22 Ipos Scorpio Water
23 Aim Scorpio Water
24 Naberius Scorpio Water
34 Furfur Pisces Water
35 Marchosias Pisces Water
36 Stolas Pisces Water
46 Bifrons Cancer Water
47 Uvall Cancer Water
48 Haagenti Cancer Water
58 Amy Scorpio Water
59 Oriax Scorpio Water
60 Vapula Scorpio Water
70 Seere Pisces Water
71 Dantalion Pisces Water
72 Andromalius Pisces Water

これは分かり易いかと思います。「火」の宮(「白羊宮」「獅子宮」「人馬宮」)に属する悪魔が「南(火の方角)」の王 [ GAAP ] の配下、「地」の宮(「金牛宮」「処女宮」「磨羯宮」)に属する悪魔が「北(地の方角)」の王 [ ZIMIMAY ] の配下、「風」の宮(「双子宮」「天秤宮」「宝瓶宮」)に属する悪魔が「東(風の方角)」の王 [ AMAYMON ] の配下、「水」の宮(「巨蟹宮」「天蠍宮」「双魚宮」)に属する悪魔が「西(水の方角)」の王 [ CORSON ] の配下と言う事です。

しかし、これでもまだ矛盾は残ります。例えば、[ (70)Seere ] は『ゲーティア』の記述によれば東の王 [ AMAYMON(アマイモン) ] の配下となっていますが、これだと西に属し、西の王 [ CORSON ] の配下と言う事になります。[ (33)Gaap ] については [ AMAYMON ] の配下と言う点では『ゲーティア』の記述と合致しますが、南の王でもあると言う事になります。南の王でありながら、東に配属され、[ AMAYMON ] の配下であると言う状態です。 [ (9)PAYMON ] は偉大な王で西方を守る者でありながら、東に配属される事になります。これも可笑しな感じがします。

こう言った矛盾は「四方の王」の配属を別の物にしても消えません。例えば、「四方の王」に『ゲーティア』の注釈を使うと、東の王が [ ORIENS ] 、南の王が [ AMAYMON ] 、西の王が [ PAYMON ] 、北の王が [ ARITON ] と言う事になります。これだと [ (70)Seere ] については [AMAYMON] の配下である筈が [ PAYMON ] の配下と言う事になります。[ (33)Gaap ] については [ AMAYMON ] の配下である筈が [ ORIENS ] の配下と言う事になります。[ (9)PAYMON ] については、偉大な王で西方を守る者である彼が西の王になるのは良いのですが、その一方で東に属し、[ORIENS] の配下と言う事になります。

『777の書』を使った場合は如何かと言うと、この場合、「四方の王」は、東の王が [ ORIENS ] 、南の王が [ PAIMON ] 、西の王が [ ARITON ] 、北の王が [ AMAIMON ] と言う事になります。しかし、これでも矛盾は消えません。[ (70)Seere ] については [ AMAYMON ] の配下である筈が [ ARITON ] の配下と言う事になります。[ (33)Gaap ] の矛盾もそのままです。[ AMAYMON ] の配下である筈が [ ORIENS ] の配下と言う事になります。[ (9)PAYMON ] については、偉大な王で西方を守る者でありながら、南の王になり、その上、東に属し、[ORIENS] の配下になると言う良く分からない状態になります。

結局、どれも矛盾が残ります。一見、上手く行きそうな配属方法ではあるのですが…これでも上手く行かないようです。

ただ、悪魔が配属される方角については、考え方として悪くはないかと思います。矛盾が出るので完全ではありませんが、そこに目を瞑れば大抵の場合で使えそうです。しかし、使うにしてもそれを支配する「四方の王」を如何するかと言う部分では迷うところです。『ゲーティア』の記述にするのか、『ゲーティア』の注釈にするのか、『777の書』にするのか、それとも他のものにするのか…どれにしても矛盾が出ますので…。どれも矛盾が出るならどれを使っても同じだろう…で済めば良いのですが…。結局、この解決策も、悪くはないと思うのですが、完全なものとはならないようです。

NOTE ― 4

「NOTE ― 3」の続きです。資料を見付けたので追記しておきます。根拠は不明なので参考程度のものと思って下さい。

「NOTE ― 3」と同様に悪魔の十二宮(支配宮)の四属性を使って東西南北を分けています。

「四方の王」は『ゲーティア』(注釈ではない本文の方)になっていたので、それをそのまま使いました。

[ 四方の王と配下の悪魔 ]
支配方角 四方の王 番号 名前 十二宮 四大
GAAP 1 Bael Aries Fire
2 Agares Aries Fire
3 Vassago Aries Fire
4 Samigina Aries Fire
5 Marbas Aries Fire
6 Valefor Aries Fire
25 Glasya-Labolas Leo Fire
26 Bune Leo Fire
27 Ronove Leo Fire
28 Berith Leo Fire
29 Astaroth Leo Fire
30 Forneus Leo Fire
49 Crocell Sagittarius Fire
50 Furcas Sagittarius Fire
51 Balam Sagittarius Fire
52 Alloces Sagittarius Fire
53 Camio Sagittarius Fire
54 Murmur Sagittarius Fire
ZIMIMAY 7 Amon Taurus Earth
8 Barbatos Taurus Earth
9 Paimon Taurus Earth
10 Buer Taurus Earth
11 Gusion Taurus Earth
12 Sitri Taurus Earth
31 Foras Virgo Earth
32 Asmoday Virgo Earth
33 Gaap Virgo Earth
34 Furfur Virgo Earth
35 Marchosias Virgo Earth
36 Stolas Virgo Earth
55 Orobas Capricornus Earth
56 Gremory Capricornus Earth
57 Ose Capricornus Earth
58 Amy Capricornus Earth
59 Oriax Capricornus Earth
60 Vapula Capricornus Earth
AMAYMON 13 Beleth Gemini Air
14 Leraje Gemini Air
15 Eligos Gemini Air
16 Zepar Gemini Air
17 Botis Gemini Air
18 Bathin Gemini Air
37 Phenex Libra Air
38 Halphas Libra Air
39 Malphas Libra Air
40 Raum Libra Air
41 Focalor Libra Air
42 Vepar Libra Air
61 Zagan Aquarius Air
62 Volac Aquarius Air
63 Andras Aquarius Air
64 Haures Aquarius Air
65 Andrealphus Aquarius Air
66 Cimejes Aquarius Air
西 CORSON 19 Sallos Cancer Water
20 Purson Cancer Water
21 Marax Cancer Water
22 Ipos Cancer Water
23 Aim Cancer Water
24 Naberius Cancer Water
43 Sabnock Scorpio Water
44 Shax Scorpio Water
45 Vine Scorpio Water
46 Bifrons Scorpio Water
47 Uvall Scorpio Water
48 Haagenti Scorpio Water
67 Amdusias Pisces Water
68 Belial Pisces Water
69 Decarabia Pisces Water
70 Seere Pisces Water
71 Dantalion Pisces Water
72 Andromalius Pisces Water

「NOTE ― 3」と比べると、こちらでは悪魔と十二宮・四大との照応にずれが見られます。「NOTE ― 3」もこちらも各宮を6人の悪魔が支配しているのは同じですが()、「NOTE ― 3」では前半から3人、後半から3人づつ…例えば、第一宮の [ Aries ] であれば前半から [ 1 ] [ 2 ] [ 3 ] の3人、後半から [ 37 ] [ 38 ] [ 39 ] の3人がその宮を支配し、第二の宮 [ Taurus ] であれば前半から次の [ 4 ] [ 5 ] [ 6 ] の3人、後半から次の [ 40 ] [ 41 ] [ 42 ] の3人がその宮を支配すると言ったようになっているのに対し、こちらでは6人づつ…例えば、第一宮の [ Aries ] であれば [ 1 ] [ 2 ] [ 3 ] [ 4 ] [ 5 ] [ 6 ] の6人がその宮を支配し、第二宮の [ Taurus ] であれば次の [ 7 ] [ 8 ] [ 9 ] [ 10 ] [ 1 ] [ 12 ] の6人がその宮を支配すると言ったようになっています。

( 「NOTE ― 3」の照応では、前半の [ 1 ] から [ 36 ] までの悪魔が昼の宮を支配する悪魔、後半の [ 37 ] から [ 72 ] までの悪魔が夜の宮を支配する悪魔となっています。そして、1つの宮(30度)を三分の一(10度=「デカン」)に分け、更にそれを昼と夜とに分け、それぞれに悪魔を一人づつ(計6人)割り当てています。例えば、第一宮の [ Aries ] であれば昼の「第一デカン」「第二デカン」「第三デカン」に対し、前半から [ 1 ] [ 2 ] [ 3 ] の3人が、夜の「第一デカン」「第二デカン」「第三デカン」に対し、後半から [ 37 ] [ 38 ] [ 39 ] の3人が、第二宮の [ Taurus ] であれば昼のそれらにその次の3人が、夜のそれらにその次の3人が割り当てられる…と言ったように続いて行きます。それに対し、こちらでは各宮に [ 1 ] から6人づつ割り当てて行くようになっています。恐らく、こちらも一つの宮を10度づつ、昼と夜とに分けて悪魔を割り当てていると思うのですが、その場合、誰が昼で誰が夜なのかは不明です。或いは、昼も夜も関係なく、一つの宮を5度づつの6つに分けて支配していると言う事になっているのかも知れません。)

こちらも矛盾は解消していません。例えば、東の王 [ AMAYMON(アマイモン) ] の配下である筈の [ (70)Seere ] は西に属し、西の王 [ CORSON ] の配下になっています。同じく、東の王 [ AMAYMON(アマイモン) ] の配下である筈の [ (33)Gaap ] は北の王 [ ZIMIMAY ] の配下になっています。更に自身が南の王ともなっています。同じく、[ AMAYMON ] の下にある筈の [ (32)Asmoday ] が [ ZIMIMAY ] の配下になっています。偉大な王で西方を守る者である [ (9)Paimon ] が北に配属され、[ ZIMIMAY ] の配下になっています。

「四方の王」を『ゲーティア』の注釈に変えると、東の王が [ ORIENS ] 、南の王が [ AMAYMON ] 、西の王が [ PAYMON ] 、北の王が [ ARITON ] になります。[ (33)Gaap ] [ (32)Asmoday ] は、[ AMAIMON ] ではなく、北の王 [ ARITON ] の配下になります。[ (70)Seere ] は、[ AMAIMON ] ではなく、西の王 [ PAYMON ] の配下になります。[ (9)Paimon ] は西の王になりますが、その一方で北に配属された状態で [ ARITON ] の配下と言う事になります。

「四方の王」を『777』に変えると、東の王は [ ORIENS ] 、南の王は [ PAIMON ] 、西の王は [ ARITON ] 、北の王は [ AMAIMON ] になります。これだと [ (33)Gaap ] [ (32)Asmoday ] は北の王 [ AMAIMON ] の配下になり、解決します。しかし、 [ (70)Seere ] は、[ AMAIMON ] ではなく、西の王 [ ARITON ] の配下になります。また、偉大な王で西方を守る者である [ (9)Paimon ] は(西ではなく)南の王になり、その一方で北に配属された状態で [ AMAIMON ] の配下と言う事になります。

こちらも、どれを採っても矛盾は解消しません。その点では「NOTE ― 3」と変わりません。しかし、同じく矛盾が解決しないものであっても、こちらの配属に関しては根拠が良く分かりません。それを考えると、「NOTE ― 3」(『ゲーティア』の巻末にあった悪魔と十二宮・四大との照応)の方がまだ信頼出来るかと思います。もし、悪魔と十二宮・四大との照応を使うのであれば、こちらよりも「NOTE ― 3」の方を使いたいところです。

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