ケルト十字法
良く見掛ける有名な「スプレッド」です。大抵の書籍で扱われています。
この「スプレッド」は具体的な内容(質問)を占う場合に用います。状況を全体的に見ながら原因を分析し、結果を知る事が出来ます。漠然とした内容(質問)ではこの「スプレッド」の長所を生かしきれないので、(どうしても)この「スプレッド」を用いるであれば、その前に質問を具体化するようにしましょう。
「大アルカナ」のみでも占う事が可能です。
「ケルト十字法」の展開方法には(有名なスプレッドであるせいか)幾つかの種類が存在しています(それぞれで配置する順序、各箇所に於けるカードが示す内容が異なります)。以下に挙げたのはその数ある中からの一部です。個人的には「その1」を用いる事が多いかと思います。
ケルト十字法 その1
- 現在の影響 :質問者の現在の状態、現在の状態が質問に及ぼす影響。
- 当面の障害 :質問に対して障害となる事柄、人物を表わす。
- 特定の目標 :質問者が目標としている事や野心、理想。
- 過去の根拠(過去の出来事) :質問の内容に対する過去の出来事。今までの事。現在に影響している過去の影響。遠い過去。質問者が忘れているかも知れない事。
- (近い)過去の出来事 :現在に近い過去の出来事。
- 将来の影響(近い未来の出来事) :近い未来の状況、起こる事。
- 質問者自身 :質問者の本心や態度、行動や考え、感情。
- 周囲の要素 :質問者の周囲の状況や、周囲から来る質問者、質問内容への影響。外部要因。
- 内的感情(期待や恐れ) :質問者の内にある(本人も気が付かないような)感情、願望や欲望、希望や恐れ。
- 最終結果 :質問の最終結果。
慣れない内は1番目から順に1枚ずつ読んで行き、1つの流として物語を構成して行く事を心掛けると良いかと思います。
象徴カード
(これは後述の他の種類の「ケルト十字法」でも同じ事が言えます。ここで代表して書いています。)
「ケルト十字法」では「象徴カード」を使う流儀も見掛けます。
「象徴カード」を使った方法では(大抵)次のように行われます。
- 「象徴カード」を選び出します。
- 「象徴カード」を表にして置きます。
- それ以外のカードをシャッフル、カットします。
- 1番目のカードを「象徴カード」の上に重なるように置きます。
- 残りの2~10枚目のカードを順に並べます。
- 読み取ります。
「象徴カード」には質問者を表わす、または質問の内容に関連していると思われるカードを選びます。
他に、「象徴カード」を「10枚のカードの展開予定地」の横(少し離れた所に)予め置く流儀もあります。
これは「象徴カード」を置く位置が違うだけで、手順は同じです。最初に「象徴カード」を「10枚のカードの展開予定地」の横に置き、その後、1~10枚目のカードを通常通り置いていくだけです。
正位置・逆位置
(これは後述の他の種類の「ケルト十字法」でも同じ事が言えます。ここで代表して書いています。)
横にして置くカード(2番目に配置されるカード)には「逆位置」「正位置」の区別がなく、通常は「正位置」の意味で読み取られます。
(横向きのカードに関しては、カードの上辺が右に来た場合(右倒れ)を「正位置」、上辺が左側に来た場合(左倒れ)を「逆位置」と捉える流儀もあるようです。また、それとは逆に左倒れを「正位置」、右倒れを「逆位置」とするものもあるそうです。面倒な事に…。)
ケルト十字法 その2 A
- 現在の影響 :質問者の現在の状態、現在の状態が質問に及ぼす影響。
- 障害や援助 :質問に対して障害、援助となる事柄、人物
- 過去の出来事 :質問の内容に対する過去の出来事。今までの事。現在に影響している過去の影響。遠い過去。質問者が忘れているかも知れない事。
- 近い過去の出来事 :現在に近い過去の出来事。
- 起こり得る未来の出来事、可能性 :起こり得る可能性を持った未来の出来事。
- 将来の影響、近い未来の出来事 :近い未来の状況、起こる事。
- 質問者自身 :質問者の本心や態度、行動や考え、感情。
- 周囲の要素 :質問者の周囲の状況や、周囲からくる質問者、質問内容への影響。外部要因。
- 内的感情、期待や恐れ :質問者の内にある(本人も気が付かないような)感情、願望や欲望、希望や恐れ。
- 最終結果 :質問の最終結果。
ケルト十字法 その2 B
上記の「ケルト十字法 : その2」と同じ並べ順ですが、幾つかの位置に於けるカードの解釈に異なりが見られます。
- 現在の影響 :質問者の現在の状態、現在の状態が質問に及ぼす影響。
- 当面の障害 :質問に対して障害となる事柄、人物。
- 特定の目標 :質問者が目標としている事や野心、理想。
- (近い)過去の出来事 :現在に近い過去の出来事。
- 過去の根拠(過去の出来事) :問の内容に対する過去の出来事。今までの事。現在に影響している過去の影響。遠い過去。質問者が忘れているかも知れない事。
- 将来の影響(近い未来の出来事) :近い未来の状況、起こる事。
- 質問者自身 :質問者の本心や態度、行動や考え、感情。
- 周囲の要素 :質問者の周囲の状況や、周囲からくる質問者、質問内容への影響。外部要因。
- 内的感情(期待や恐れ) :質問者の内にある(本人も気が付かないような)感情、願望や欲望、希望や恐れ。
- 最終結果 :質問の最終結果。
ケルト十字法 その3
- 現在の影響 :質問者の現在の状態、現在の状態が質問に及ぼす影響。
- 当面の障害 :質問に対して障害となる事柄、人物。
- 過去の根拠(過去の出来事) :質問の内容に対する過去の出来事。今までの事。現在に影響している過去の影響。遠い過去。質問者が忘れているかも知れない事。
- (近い)過去(若しくは現在)の出来事 :現在に近い過去の出来事。
- 将来の影響(近い未来の出来事) :近い未来の状況、起こる事。
- 特定の目標 :質問者が目標としている事や野心、理想。
- 質問者自身 :質問者の本心や態度、行動や考え、感情。
- 周囲の要素 :質問者の周囲の状況や、周囲からくる質問者、質問内容への影響。外部要因。
- 内的感情(期待や恐れ) :質問者の内にある(本人も気が付かないような)感情、願望や欲望、希望や恐れ。
- 最終結果 :質問の最終結果。
ケルト十字法 その4
図が2枚ありますが、これは条件(後述)によって5枚目と6枚目との置き場が換わるためです。
- 現在の影響 :質問者の現在の状態、現在の状態が質問に及ぼす影響。
- 当面の障害 :質問に対して障害となる事柄、人物。良い意味のカードが配置された場合は、障害がない、若しくはその良い意味が発揮されない様を表わす。
- 特定の目標、起こり得る最善の事柄 :このカードの解釈には以下の2通りがある。質問者が目標としている事や野心、理想。現在の環境下で達成出来る可能性のある最善の事柄。
- 過去の根拠(過去の出来事) :質問の内容に対する過去の出来事。今までの事。現在に影響している過去の影響。遠い過去。質問者が忘れているかも知れない事。
- (現在を含む、近い)過去の出来事 :現在に近い過去の出来事。
- 将来の影響(近い未来の出来事) :近い未来の状況、起こる事。
- 質問者自身 :質問者の本心や態度、行動や考え、感情。
- 周囲の要素 :質問者の周囲の状況や、周囲からくる質問者、質問内容への影響。外部要因。
- 内的感情(期待や恐れ) :質問者の内にある(本人も気が付かないような)感情、願望や欲望、希望や恐れ。
- 最終結果 :質問の最終結果。
この展開法ではカードを展開する際の方法が他のものとは異なります。以下はその説明です。
また、この展開法が紹介されていた資料では、展開の際の発声についても書かれていたので、それも紹介します。
(展開時に特殊な点はありますが、展開後のリーディングは他と変わりません。)
展開方法
(資料によると)「象徴カード」の使用が前提となっており、それを(質問内容、質問者に合わせて)選び出す必要があります。
5番目、6番目に関しては「象徴カード」(の向き)によって展開位置が換わります。
- 質問内容、質問者に合わせて「象徴カード」を選び、場に置く。
- 「象徴カード」を置いた後、その上に1枚目のカードを置く。
- 2枚目、3枚目、4枚目を置く。
- 「象徴カード」が左を向いている場合には図 [ A ] のように5番目のカードを右、6番目のカードを左に置く。「象徴カード」が右を向いている場合には図 [ B ] のように5番目のカードを左、6番目のカードを右に置く。(「象徴カード」が向いている方向と逆、後ろ側が5番目、「象徴カード」が向いている方向、前側が6番目になります。)
- 残りの7~10枚目までを置いて展開終了。
「象徴カード」の向きがはっきりしない場合はそのカードの向きがどちらであるか(どちらでも良いので)決めてから [ 1 ~ 10 ] を展開して行きます。
展開時の発声
この展開法が紹介されていた資料には、展開する際には以下のように言うとありました。
- 1番目のカードを置く際、「これは彼(彼女)を覆う」。
- 2番目のカードを置く際、「これは彼(彼女)に交わる」。
- 3番目のカードを置く際、「これは彼(彼女)に栄誉を授ける」。
- 4番目のカードを置く際、「これは彼(彼女)の下にある」。
- 5番目のカードを置く際、「これは彼(彼女)の背後にある」。
- 6番目のカードを置く際、「これは彼(彼女)の前にある」。
- その後、7~10番目のカードを配置して行く。
(本来、「彼」と言う言葉は男女に関係なく使える言葉ですが、現代的な感覚に従えば、質問者が女の場合は「彼女」とするのが妥当なところです。ただ、相手が男女平等を過度に(…と言うと意識が低いからそう思うのだと怒られそうですが…)気にしている人である事もあるかも知れませんので、それを恐れるのであれば、そこは平等を意識し、男女差をなくして「彼」で統一するのも良いかも知れません。隙があると過剰とも思える反応(これも怒られそう…)が飛んで来て怒られる事も(今の世の中では)ないとは言えませんので…。自分一人の場合は気楽なのですが、他人を相手にする場合は難しい面もあるので、細心の注意が必要です…。)